藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

おいしいの構造。

松任谷正隆さんがラジオで「最近、どういうのを(トータルで)おいしいと思うんだろう、ということを考えている」とのコメント。
つまり「おいしく感じてもらう方法」のことだ。

そんなもの、おいしい食材と調理に決まっている、と思いがちだけど。
どういう店構えか。
どういう内装や照明か。
カトラリーは。(ここまでハードウェア)

どういうスタッフか。
どういう制服や身だしなみか。
家具や食器はどんな。
音楽は。

ようやく食材。
まず安全。
産地。
シーズン(旬)。
鮮度。
モノ(個体差)そしてそれら×素材の数。
調理、味付け。
盛り付け。
タイミング、スピード。
ボリューム。

酒。(また酒の産地、鮮度、その他)

そして接客。
そして値段。
"母や祖母の料理"というのは、その意味ではハイレベルなことこの上ない。

それはともかく。
「おいしい」という一つの満足のための要素は「およそ100くらいの変数の掛け算」だと言える。
素材のうちの一つが良くなくても、即座に全部がダメになるとは限らないが、「たった一食」のために費やされる配慮は相当なものだ。
(つづく)