藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自分の仕事とAI(1)

窓の外にてんとう虫。
桜を見るより春だ。

[ウェブ進化論]まずは自分のこと。

社会人になりたてのころ。
ともかく「自分がこなせる仕事」をすることで満足していた。
何しろできないことだらけだったから。
休日に丸一日を費やして、見積もりを作るのにフロッピーのワープロソフトと格闘していたことを思い出す。
すっごい低生産性だ。

そのまま独立して10年ほど経ったころ。

「自分でしかできないことってなんだろうか?」とふと思った。

毎日忙しそうにセコセコ動き回っているけれど、俺ってこんなもんなのか?と思ったのだ。
その後「七つの習慣」がその疑問を解決してくれた。

緊急度と優先度のマトリックスを考えよ。だ。
大して重要でもないくせに、急ぐ仕事ばかりで時間が過ぎては元も子もない、と。

これだ、と思った。
急がないけれど重要な仕事。(ってなんだ)
これをしっかり見なきゃイカんなと。

船が方向を間違えて氷山に激突したら、それは間違いなく船長の責任というものだ。
まずは「そういうこと」を考えておかねばならない。

できればさらに「どこの目的地」とか「どの方向」とか「どのルート」とか「安全に」とか「楽しく」とかも考えたほうがいい。

まさか氷山があるなんて。とか
夜で見えなかったから、というのはあっちゃならないミスなのだ。
(つづく)

ロボットと仕事競えますか 日本は5割代替、主要国最大 日経・FT共同調査
人工知能(AI)の登場でロボットの存在感が世界で増している。日本経済新聞と英フィナンシャル・タイムズ(FT)が実施した共同の調査研究では、人が携わる約2千種類の仕事(業務)のうち3割はロボットへの置き換えが可能なことが分かった。焦点を日本に絞ると主要国で最大となる5割強の業務を自動化できることも明らかになった。人とロボットが仕事を競い合う時代はすでに始まっている。

クリックすると分析ツールへ

 日経とFTは、読者が自分の職業を選択・入力するとロボットに仕事を奪われる確率をはじき出す分析ツールを共同開発し、22日に日経電子版で公開した。米マッキンゼー・アンド・カンパニーが820種の職業に含まれる計2069業務の自動化動向をまとめた膨大なデータを日経・FTが再集計し、ツールの開発と共同調査に活用した。

■丸ごと自動化も

 調査の結果、全業務の34%に当たる710の業務がロボットに置き換え可能と分かった。一部の眼科技師や食品加工、石こうの塗装工などの職業では、すべての業務が丸ごとロボットに置き換わる可能性があることも判明した。ただ、明日は我が身と過度に心配する必要はない。大半の職業はロボットでは代替できない複雑な業務が残るため、完全自動化できる職業は全体の5%未満にとどまる。

 19世紀の産業革命に始まる製造業の歴史は、自動化への挑戦そのものだった。200年を経た今、AIの進化が新たな自動化の波を起こしつつある。

 マッキンゼーによるとエンジンを組み立てる工場労働者の場合、77ある業務の75%が自動化できる。部品の組み立てや製品の箱詰め作業などだ。米ゼネラル・モーターズ(GM)は世界各国に合計3万台のロボットを導入しており、うち8500台のロボットは稼働情報を共有して生産ラインに故障の前兆がないかAIが目を光らせている。

 自動化の流れは、難しいとされたホワイトカラーや事務系職場にも押し寄せる。米通信大手のAT&Tは顧客の注文の文書化やパスワードのリセット作業など500業務相当をソフトウエアロボットで自動化している。データ抽出や数値計算は人より高速にできるため「2017年末にはさらに3倍に増やす」(同社)計画だ。

 ホワイトカラーの象徴といえる金融機関でも自動化が進む。事務職では60ある業務のうちファイル作成など65%がロボットに代替できる。米ゴールドマン・サックスでは00年に600人いたトレーダーが株式売買の自動化システムに置き換わり現在は数人に減った。著名投資家のジム・ロジャーズ氏も「AIが進化すれば証券ブローカーなどの仕事は消える」と断言する。

 一方で意思決定や計画立案にかかわる仕事、想像力を働かせる仕事はロボットの苦手分野だ。最高経営責任者(CEO)など経営幹部には63の業務があるが、ロボット化が可能なのは業務進捗表の作成など22%にとどまる。俳優や音楽家など芸術関連の職業も65ある業務のうち自動化対象は17%にすぎない。

■人手不足の解

 今ある業務が自動化される割合を国別に比較すると、日本はロボットの導入余地が主要国の中で最も大きいことが明らかになった。マッキンゼーの試算では自動化が可能な業務の割合は日本が55%で、米国の46%、欧州の47%を上回る。農業や製造業など人手に頼る職業の比重が大きい中国(51%)やインド(52%)をも上回る結果となった。

 日本は金融・保険、官公庁の事務職や製造業で、他国よりもロボットに適した資料作成など単純業務の割合が高いという。米国などに比べ弁護士や官公庁事務職などで業務の自動化が遅れている面もある。米国の大手法律事務所では膨大な資料の山から証拠を見つけ出す作業にAIを使う動きが急速に広がっているが、日本はこれからだ。

 一部の職場ではすでに雇用が失われ始めるなどロボット化には負の側面が確かにある。それでも生産年齢人口が50年後に4割減る見通しの日本では、ロボットに任せられる業務は任せて生産性を高めることが国力の維持に欠かせない。

(中西豊紀、FT=ロビン・クウォン)

 この記事は日経とFTの共同プロジェクトの一環として掲載しました。