*[次の世代に]ファシリテート。
これから就職するという人たちと話していると、よく自分のことを思い出す。
意味も分からず受験に追われていたころ。
養われていることが息苦しく、早く社会人になりたかった頃。
社会人になってみて初めてわかったことの数々。
さらにそれが三年、五年、十年と積み重なって…云々。
若い人と話していると、会話の中から彼たちの「いろんなこれから」をつい想像してしまう。
だから慎重に「正解」ではなく「注意点」みたいなことをお話しする。
つまりは業界の「裏の顔について」の話だ。
大手商社の、銀行の、証券会社の、(大人気の)マスコミの、メーカーの、そして中小企業の。
悲哀と言ってもいいだろう。
そんな商社に務める同輩に聞いた話。
欧州の学校では先生のことをteacher(教える)とは呼ばずにfacilitator(学習支援者)と呼ぶそうで、つまり「教えて!先生」から脱却しているらしい。
なので若者と話しているときにはつい「自分の思う正解」を話さないことを心掛けている。
それよりは彼らの「今見えているだろう景色」を想像しながら話すようにしている。
そういう自分も「今見える景色」の産物でしかないけれど、なので「自分の十年先から」を意識しているが、これがなかなか難しい。
自分にもファシリテーターが必要だ。