藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

価値観が動く

*[ウェブ進化論]

あっという間に九月。

特に五十歳を過ぎてから頻繁に口をつくワードがある。

三十代の人と話せば「若っ!」。

二十代の人とは「若っかっ!」。

十代とはもう孫と接する気分になる。

 

なんでそんなに若い若いと言いたがるのかといえば、それはもう「自分との比較ばかり考えているから」に他ならない。

つまり自分のことばかりが気になるのが人間なのだ、と言うことがこの一件からも見て取れる。

 

自我とか自尊心とかが良くないと言うつもりは毛頭ないのだが、それにしても誰しもが「これほど自分のことが最も気になる」というのは、それが生物たる証ということだろう。

ウィルスは「あえて宿主を殺さぬ方向に進化する」とも聞くが、生命というものは「個体として生まれた限り」は自らが自らを守るような構造になっているらしい。

微生物から昆虫から魚、鳥、哺乳類まで等しくそのような風に設計されている命というのは、これこそ神の所業と思わずにはいられない。

 

コロナの影響で自分たちは図らずとも「生活とは何か」とか「仕事とは何か」とか「そもそも生きることとは」ということに考えざるを得なくなった。

経済活動が常に中心だった時代から、命について考える時代に移行しているのかもしれない。

やはり人間はゴタゴタしつつも進化しているような気がする。