藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

抽象する力

*[次の世代に]面白いことの探し方。

やりたいことを探すために、まず「いろいろとやってみる」というのは実践的で、かつアクティブでとてもいいことだ。

だが、ただ闇雲にチャレンジしていては「大人の外連(ごまかし)」に騙されてしまうことも、実は多いのだ。

大人たちは、今も流行のゾンビ映画のように「その世界のゾンビ」になっている人も多いから注意が必要だと思う。

 特にそのゾンビのリーダーたちは「いかにこの仕事が有意義でやり甲斐があるるか」を説く教祖みたいになっているから、純粋な若い人はそういう巧みな説明にコロッと騙されてしまう。

そこで大事なのが「抽象化してみる」ということだろう。

twitterの140文字くらいがちょうどいいだろう。

たとえば「北海道産のこだわりの小麦を使って日本の名水で捏ね、ブルターニュのバターを混ぜてドイツ製の専用オーブンで焼いた食パンを、1日に三回、お客様に提供するパン屋さん(80字)」といえば、どんなお店かは明瞭だ。

 

だがこれが「社会の血液である「資金」を三大機能の「融資・決済・為替」として提供し、間接金融の担い手として全産業の発展に資する…」といろいろと厳(いかめ)しく言われても、なかなかその実態は分かりにくい。

 

だからテレビドラマが面白おかしくストーリーになると、一般人々は興味を持って「なるほど。これが金融の世界なのか」という具合にようやく理解できるのだ。

とここまで書いて。

「その業界を理解するのには「業界のテーマの小説」を読むのが一番手っ取り早いのではないか」と気づいた。

製造業はいうにに及ばず、金融/生保、商社、高級官僚にマスコミ、警察や公安、法曹界、建設、小売、そして農林水産業、さらにIT。

 

その業界の内情や問題点をわかりやすく、しかも面白く仕立ててある「業界小説」はつまらぬ業界の就職案内本を読むより、何倍も面白く、しかも特徴を捉えている。

これから業界を選ぶ若者は、まず一通り「自分の興味のある業界の書き物」を何冊か読んでみることを、ぜひとも!お勧めしたい。

 

果たして今の人気企業にそのまま就職したい、と思う人がどれだけいるだろうか。

事前の学習はとっても大事だ。