藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ビジョンしか勝たん(1)

*[ウェブ進化論]目的ありき。

友人が劇団に所属しているので、ここ10年ほど芝居を見たり、あるいは劇団の関係者と触れ合うことが多くなった。

そこで先日気がついたのだが、なぜか彼らと話していると「ネガティブなオーラを感じることがない」のである。

よく考えてみれば、まあ当然と言えば当然だった。

そこには「いやいや」とか「やらされ意識」とかで参加している人が「一人もいない」というのがその理由だ。

ただの一人もだ。

作家や脚本家がいて、彼らの作品を芝居という形で表現し、それを観客に見て楽しんでもらう、ということを100%やりたくて関係している人たちばかりなのだ。

 

というと当たり前のようだが、これは例えば日常の仕事でいうと「かなり異常な状態」である。

巷の経営者たちは皆揃って"ビジョナリー経営"とか"ジョブ型の組織作り"とか、日々そんなことに最も腐心しているといっても言い過ぎではない。

つまり、あたかも芝居小屋のように「まずやりたいことありき」。

そして「やりたいことがないのなら、むしろ無理をしてまでやらない」という位に、はっきりとコンセプトを打ち出した方が本来の目的に近づくのだと思う。

 

部活やサークル活動にあまり複雑なマネジメントが必要ないのはまさにそういうことだと思う。

組織を作ってからマネジメントするのではなく、マネジメントの必要ない組織を目指したいものだ。

 

(つづく)