藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

シニアに備えて(6)

*[次の世代に]聞かせてもらい、聞いてもらう。
ここ何日か「シニアの社会参加」のことを書いていたけれど、ちょっと反対の「若者から高齢者に近寄る」という話。
高齢者の暮らす施設に行って何が勉強になるかといえば、それは「人生の先輩たちの生き様」がリアルに見たり聞いたりできるということである。
そして何よりもその「人生の結末部分」が見聞きできるというのは、ちょっとした「人生の回答集」みたいなものである。
 
そしてその回答集にはなにも「正解ばかり」があるのではない。
むしろ失敗したとか後悔したとか諦めたとかいう人もたくさんいる。
そんな"人生のよし悪し"をたくさん集めた回答集なのだ。
そして不思議と、そういった自分のことを他人に話すのを嫌がらない人も多い。
「聞いてもらう」と「聞かせてもらう」が成立するのが高齢者施設の特徴である。
そして反対に、自分の悩みを聞いてもらうのもありだ。
自分の苦労や悩みを話してみたら「あんた、そんなのは序の口だよ。アタシなんかはそれどころじゃなくてね…」と励まされることもあったり。
 
自分も百歳を超えるおじいちゃんに話を聞いてもらってホッとした経験がある。
高齢者は概ね寛容だ。
 
ボランティアも兼ねてぜひ出かけてみてはどうだろうか。