藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

成功は逃げ水(1)

*[ウェブ進化論]勝ち負けは目標でなく。

先月松下幸之助さんの「わたしは賭けなどしない」という話を取り上げたら結構反響があった。

 

自分たちはついつい「成功」を目標にする。
ビジネス書のコーナーには成功のための本が溢れかえっている。
みんながそういうことに興味を持っているということだろう。
 
つまり「これは儲かりそうかどうか」などと考える訳だ。

そして当然のように事業を広げる計画などを立てたりすることになる。

この事業プランの冒頭には必ず「ミッション」とか「市場性・成長性」とか「目指すべきシェア」などが挙げられている。
世の中ではごく当たり前の思考のようだが「ビジネスモデル」という言葉の軽薄さがここにあると思う。
「勝ちに行く」というのは厳格な規則のあるスポーツの世界ではおかしなことではないだろう。
だがビジネスはスポーツではないのだった。
 
スポーツのように捉える向きもあるようだが、「面白ければいい」とか「儲かればいい」というものでは実はないのだ。
それどころか、そういうマインドで過ごしていると、いつの間にか"ミイラ取り"になってしまうだろう。
というような話がビジネススクールではもっと必要だと思う。
同様に士業の世界も「資格を守る」という動きを徹底的にすることが多いが、本当にその資格の根拠となる法律が「やらねばならないこと」に向かっているのかをチェックするべきだと思う。
ただのポジショントークになっている場合が非常に多いのではないだろうか。
(つづく)