*[ウェブ進化論]いろんな居心地。
思えばコロナ前は、無意識に都会の混雑に何か「人気の場所に来ているような高揚感」があったような気がする。
熱狂というやつだ。
それが今や「あまり混雑していない」とか「ゆったりできること」というのが重宝されるようになっている。
よく考えれば、どうしたってその方が居心地がいいのは疑いようがない。
昨年秋の日経に「沸騰 道の駅1 もはや観光スポット」という見出し。
群馬県北部の川場村(人口3100人)にある道の駅を訪れる人が増えているという。
敷地は6万坪あり、テラスがあり、飲食店があり、安く新鮮な野菜があり、地域ならではの加工食品もあるという。
ペットを連れた夫婦などが繰り返し訪れるという。
この道の駅は24時間無料の駐車場とトイレを備えてリピーターを増やし、来場者は読売ランド(年200万人)に匹敵するという成功例である。
こういう大規模な設備投資をしない「居心地のいい場所」を作るには大都市は条件がよくないことばかりで、いよいよ「ローカルの時代」が具体的になってきているようだ。
そうなると地方は強い。
というか地方と都会が競争する必要もないだろう。
老いも若きも「自分の居心地」を求めて好きな人と好きな場所に行く選択肢が広がっているのはいい傾向だと思う。
これでまた日本の居心地が良くなれば、海外からの来訪者も増えるのではないだろうか。