藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

画像のチカラ。

*[ウェブ進化論]自由な投稿。自由な検索。
「このお店は食べログ3.6!」などと言って店を予約するのはすでに古いらしい。(嘆)
いま若者たちはインスタ、だそうだ。
 
facebookが宣伝色が強くなったからだろうか。
インスタはハッシュタグの検索が支持されているらしいが、仕事探しから恋人探しまで、自由に検索できるところがいいらしい。 

より加工されていない、ナチュラルな情報に人が向かっているのは間違いなさそうだ。

食べログなどは「そういうナチュラルさ」が薄れて、飲食ビジネスのランキングサイトに近くなったというところか。
 
恋人探しも流行っているというが、(お友達にならずとも)長期間その人の投稿を見て、フィーリングが合うかどうかをじっくり確かめられるのはお互いにいいことだ。
 
それにしても、企業の広告ではなく、個人が自分の感じたタイトルを「#こころから」などと名付けて投稿して、それをいろんな言葉で検索する。
まるで一人一人がコピーライターかクリエイターになっているのが(インスタの)妙味なのかもしれない。
 
 
仕事・恋人探し #教えて、インスタ先生!(日経MJ
2019年2月16日 21:30
「グーグル」などではなく、交流サイト(SNS)の「インスタグラム」で検索をする人が増えている。東京のグルメ情報なら「#東京グルメ」などと、投稿の際に付けるハッシュタグ(#)で、見知らぬ誰かの投稿をあれこれ検索。しかも、今や調べるのは、グルメやファッションといった"映える"情報にとどまらない。「ググる」の次は? インスタであれこれ探す人たちを追った。

#恋人 趣味同じなら楽

「親には相当心配されましたけど(笑)」。
あっけらかんと話す女性会社員の大庭桃果さん(23)は3年前、インスタグラムを通じ恋人をつくった。お相手は米ロサンゼルスで貿易関係で働くニックさん(32)。
長束さんは香港の駅を訪れた
インスタで最も検索されているとみられるものの1つが旅行だ。飲食店選びやお化粧のお手本、ファッションの参考にするといった目的も多そうだが、DACホールディングスの2018年春の調査によると「旅の参考にインスタを活用する」と答えた人は60%にのぼる。旅行先で訪れるスポット検索では今やインスタが「鉄板」だ。
18年9月、大学の友人と香港へ旅行した長束さん。旅先を決めるやいなやインスタ上で訪れる場所を探した。旅行系インスタグラマーを中心に検索し、都内の会社で働くAYUMIさん(29)の投稿を発見。「ここ行かなきゃ!」と即決したのが、カラフルでおしゃれな字体で書かれた鉄道駅の看板だ。
長束さんは香港の駅を訪れた
旅行の目的地とは見られていなかった駅看板が観光スポットに変わる。「ウェブやガイドブックにはありきたりの場所しか載っていない。調べるのは交通情報、物価……くらい」と長束さん。旅先で訪れる場所はほぼインスタで探し、どんな写真が撮れるかで決める。「どこにも載っていないから特別感がある」
リアルタイム性や情報の細かさもインスタ検索の強み。「急な休業や営業時間の変更はインスタが一番早い」。ベトナムの遊園地に行ったときには「アトラクション一つ一つの感想まで調べた」という。

10~30代女性、#で検索8割

「インスタグラムでの検索は、若い世代ではもはや当たり前」
SNSを活用したマーケティングを手掛けるコムニコ(東京・中央)の長谷川直紀取締役は断言する。同社が2018年に10~30歳代女性を対象に実施した調査で、「インスタでハッシュタグ検索は利用しない」と答えたのは18.6%。8割以上がインスタを検索ツールとして利用している。
単純比較はできないものの、アライドアーキテクツの15年調査では「ハッシュタグを使ったことがある」は20代以下でも50%未満だ。急に増えたのは「利害関係のない一般人の投稿が多いため、信頼度が高いから」(長谷川取締役)。
今起きているのは、検索する対象の広がりだ。当初はファッションや美容、グルメといった絵映えするジャンルが目立ったが、今では「洗濯や片付け、ノート術などハウツー系の投稿が増えている。どんどん日常に近づいている」。ちなみに、「『インスタ彼氏』『インスタバイト』もここ1年くらいで登場するようになった」そう。

企業も独自の# 広告っぽさはダメ

検索でいかに目に留めてもらえるか、企業も独自のハッシュタグに力を入れる。
「#こころから」
成功事例といわれるのが、この一見何か分からないハッシュタグ。投稿数は約7万件に上り、検索すると、すてきな風景の画像がずらりと並ぶ。仕掛けたのは、旅行者向けウェブサービスを運営するHotspring(東京・渋谷)だ。
「こころから旅を楽しんでほしいという意味と同時に『引っかかり』を意識した」と同社の広報担当、武田道さん。より多く検索されそうなハッシュタグは「#~旅行」「#~旅」だが、「このタグなんだろ?」と思わせ「何となくまねたくなる」状況を作り出した。
現在それほど「会社の認知度やサービスの利用とは結びついていないでしょうね」と武田さんは笑うが、短期的な利益が目的でなく「旅行好きな人のコミュニティーが将来的に財産になる」と考える。「#こころから」を使ったユーザーから公式アカウント用の画像を借りるなどコミュニケーションも積極的にとる。
「営業や広告っぽさを出さず、みんなが勝手に使ってくれればいいという企業側のスタンスが大事」とコムニコの長谷川取締役。ハッシュタグは10~30個が適当などのノウハウも少しずつ積み上がってきたが、「とはいえ、現時点で成功の定石パターンはない」とも。「インスタでの検索は今後も増える」とみられ、知恵の絞り合いは続く。
(田村峻久)