藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

出口治明の仕事(1)

*[ウェブ進化論]知識に価値をつける。

以前の哲学と宗教全史もまったくそうだったけれど、出口さんの著作の凄いところは、「知識が意味付けされていること」にあると思う。

"知識と思考"を結びつけるような作品という意味では他に類を見ないのではないだろうか。

いろんな史実が、なぜそうなったのかを体系的に説明してくれるので、「雑多な知識がだんだんとつながりを持って、まるで浮き出して来るような感じ」がするのは、他の書籍を読んでいても、なかなかまれな体験である。

 

出口さんの著作は、その中にいっぱい種が撒いてあって、そして読み手次第でいろんな芽が芽吹いて、そしてお互いが地上で関係しながら絡み合っていくような感じがする。

まるでインターネットの世界を見ているようだ。

 

今回の「一気読み世界史」では、できれば増補版で(哲学と宗教全史のように)"出口さんのお勧めの一冊"というのを、章立ての世紀ごとに追加してくれると、また楽しみが広がりそうでぜひお願いしたい。(わがまま)

(やはりローマ帝国塩野七生さんの著作だろうか。中国の推薦書はなんだろう)

そうして、また細かな知識を得てからまたここに戻ってくると楽しいだろう。

 

知識が単なる情報でなくなり「意味ある思考になる瞬間」を是非体験してもらいたい。

(つづく)