藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

次の世代に

*[ウェブ進化論]社会人のあと。

三十歳以上の人は自分の二十代の頃を思い返して欲しい。

まったく、「未来への不安」よりは「ぼーっとした可能性」しか見えていなかったと思う。

要するに「時間がなくなることの不安」というのは全然なかったのだ。

 

それが四十代くらいになると少し「ん?」という感覚も頭をよぎるが、まだまだ「終わりの予感」というのは微塵もリアル感はないだろう。

自分も四十歳なんて二十代、三十代と何も違わないゾ、と思っていたことを思い出す。

 

そして六十歳。

世間で言う「定年の年代」になってようやく「社会人ってもう終わりか?」という現実と向き合うことになる。

つまり六十になるまでは、そういう「淡々と迫る節目」については意識できないのだ。

むしろ目を背けていると言った方がいいのかもしれない。

そしてそのまま社会人のキャリアが一旦終了することになる。

こんな当たり前のことが平成の時代からあまり共有されてこなかった。

 

これまでの「リタイア後の人たちは表舞台から忽然といなくなる」ということがようやく問題になり始めているのが今の時代の特徴なのだと思う。

「定年でお終い」の時代から、ようやく「定年後のやりたいこと」へと話題が移りつつある。

 

当たり前のように「六十代以降の生きがい」を考える時代になるだろう。