藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

失業者とか、お国の財布とか。


ILOは世界の失業者が過去最大の2.4億人に達すると発表。
そして、同時期にIMF保有する金の8分の1を売却し、途上国向けの融資に充てる、と発表した。


日本国内を見ても、機械受注とか、住宅着工数とか、何一つ回復を示してはいない。
そしてもちろん、このまま座して待てばこれまでの比でない景気停滞の波、が世界を襲うだろう。


リーマンショック以来の金融機関の決算調整とか、製造業の人員削減とか、政府の助成金対策とか、「一連の施策」は実は全部問題の先送りに過ぎなかった、という感じがしてしようがない。
抜本的な策、というのは痛みを伴うと思うが、しかし当時の経営者とか為政者が「お為ごかし」で自らの命を繋いでいたと思うと、脱力する。


問題の先送りではなく、「先進国の縮みゆく経済」にどう対応するのか。
後進国の様々な問題や、環境への配慮をリーダー国群、としてどう解決を示すのか。


そんなことを我われは考えねばならなかったのではないか。
これから訪れるだろう経済の波を被ったその後。


先進国、と言われる自分たちはどんな価値観と、どんな実務を他人に示せるのか。
文明とは実は「そこ」なのではないかとも思う。


長らく、長らく続いてきた『経済』の『次のモデル』を人類は示し、追求しなければいけない時期なのかもしれない。
2000年界隈は、そんな大きな節目なのかもしれない、と思えばそんな貴重な時代をしっかり見届けたいものだとも思う。


世界の失業者、最大2・4億人 ILOが新たな予測

 国際労働機関(ILO)は18日、ことしの世界の失業者総数が過去最大の2億1900万〜2億4100万人に達するとの新たな予測値を発表した。24日から米ピッツバーグで開かれる第3回金融サミットに向けた報告書の中で明らかにした。

 主要20カ国・地域(G20)の政府による経済対策の効果で700万〜1100万人の雇用が創出されたものの、世界的な経済危機を背景とする失業者増には歯止めがかかっておらず、失業者数は2007年に比べ3900万〜6100万人増える見込み。

 ソマビア事務局長は「対策の打ち切りが早すぎれば、雇用危機がさらに悪化する。雇用なき景気回復は長続きしない」と警告した。

 ILOは昨年10月の時点でことしの失業者が2億1千万人になると予測していた。(共同)

IMF、金403トン売却 市場価格130億ドル、途上国融資の原資に

 国際通貨基金IMF)は18日の理事会で、自らが保有する金403.3トンを売却することを決めた。現在の市場価格で約130億ドル(約1兆1900億円)で、金融危機の打撃が深刻な新興・途上国向け融資の原資に充てる。

各国の中央銀行や公的部門への相対取引なども利用し、金相場への影響は最小限にとどめる構えだ。

 売却量はIMF保有する金の8分の1、金の2008年の新規供給量の10%程度に当たる。

金の国際価格は最高値水準で推移しており、IMFの売却動向が相場の変動要因になる可能性もある。

 IMFは08年4月に加盟国への融資などを実施していく原資を調達するため、金を売却する方針を固めていた。

市場では外貨準備に占める金の比率が低い中国やロシアが有力な買い手になるとみられている。