ついにアメリカでは電子ブック「Kindle」向けの書籍販売が「紙」を超えたという。
このクリスマスの出来事。
今年には普及は600万台を超えるという。
そして、それにiPhoneやiPodが追随する。
近々、日本語もサポートされるという噂もあるし、いよいよ紙vsデジタルの正面対決かとも思う。
紙の利便性の逆手を取る
そもそも、その一覧性、とか検索性、また紙媒体ならではの自由度(書き込みとか、線引き、とかスクラップとか、栞とか)、ポータビリティで、長年その優位を譲らなかった。
ただ、それらの「利便部分」が覆されたとしたら、一気に形勢は逆転する。
一覧できる読みやすさや、検索のスピード、そしてアナログばりの自由なテキスト取扱いが実現したなら、今度はデジタルの強みが逆襲する番だ。
何ギガ分でも持ち運びができ、
リーダーの大きさを選ばず。
ヘタに本屋に行かずとも、テーマや作家や時期や大きさも、自由に選び、しかもネット上なので閉店時間もない。
まったく同時に閲覧したいときも、「リーダー」が数冊あれば、なにも不自由はない。
デジタル書籍、はその劣性を克服した途端に、既存の書籍を滅ぼすだけの破壊力を持っているような気すらしてきた。
CPUの働きが「一定の閾値」を超えたら、あっと驚く変化が起きる可能性がある。
「紙」がその存在を他の何ものかに譲る、ということが起これば、有史以来、あるいは第一次産業革命以来のデジタル革命が起きる、ということなのだろうか。
少しでも必要な本、購入した本は、たとえ何万冊になっても蔵書し続けるのが常識である、という長年の固定観念は、ここ数年で昔のものになるかもしれない。
新年に、そんな次世代を夢想する。
<ITmediaより>
Amazon、Kindle向け電子書籍販売がリアル書籍を超えたと発表
クリスマス当日の12月25日、Amazonで電子書籍の販売数が初めて紙の書籍を超えた。
米Amazonは12月26日、同社の電子書籍リーダー「Kindle」向けの電子書籍の販売数が、クリスマスの25日、初めて紙の書籍の販売数を超えたと発表した。
Kindle自体は、Amazon創業以来最も多くプレゼントとして購入された製品になったという。
Kindle向けの電子書籍は現在39万冊を超えている。
Amazonは、PCやiPhoneでKindle向け書籍を読むための無料ソフトウェアも提供している。
また米国のAmazonで11月15日〜12月19日に最も売れた電子端末は、Kindle、米AppleのiPod touch(8Gバイトモデル)、米GarminのGPS端末だった。
AmazonはKindleの販売台数を明らかにしていない。
米調査会社Forrester Reseachの10月の予測では、2009年の米国における電子書籍リーダーの販売台数は300万台で、2010年には600万台を超えるとしている。