藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

就職の本分。


各誌より。

失業率もさりながら、内定率も下降している。
私立、短大、専修学校での落ち込みが著しいとのこと。


こういった統計は、さらにそこから深堀して、業種別、職種別、性別に切り口を探して考察せねば、その本質は見えにくい。
だが、雇用全体としては鈍っているということは明らかである。

胡乱(うろん)な話。


そもそも内定のレートがどうとか。
高いとか低いとか、の報道は分からなくない。
だが、その先に「掘って」もらいたいものがある。


大学生が取り急ぎ内定し、「その先」は特に調査もない現状である。
確かに大学を卒業し、節目に就職する、と言う時期は分かりやすく、取材の対象にもなりやすい。
「新成人に聞く」とまあ似たようなタイミングである。


またしても、「就職」を控えた若者には「内定」が目的化してしまう。
そこに「なぜ外食産業に就くの?」とか「あなたのしたいことは販売なの?」とかいうことは、もうほとんど問われない。
事態はそれくらい切羽詰まっているのである。


だから。
個別に就職の相談に来られる方も、その相談内容はシビアである。
「ぜひともアナタの会社で」と言われても。
親御さんの熱意こそ伝わるけれど、当の本人はそうでもない。


急ぎ結論に言及してしまえば、「いくら大義があろうとも、手前一人の口を「糊する」という感覚がある人」とそうでない人に分かれるような気がする。

これはその昔の武士(もののふ)の時代においてもそうではないか、と思う。


一般的な内定のレートは下がるかもしれないが、それはともかく「生業(なりわい)」に必要な「覚悟」とか「心構え」、はきちんと待っているのだという感じがする。


「とっとと内定」とかそんなものでは、人生ないのだ、ということを少しでも二十歳の若者に伝えられれば、と。




大学生内定率、最低の73% 文科省12月時点調査、下落幅も最大
 今春卒業予定の大学生の就職内定率が、昨年12月1日時点で前年同期より7.4ポイント低下し、73.1%だったことが14日、文部科学省の調査でわかった。
調査を始めた1996年以降、過去最低で下落幅も過去最大。今春高校を卒業する就職希望者の就職内定率も昨年11月末時点で68.1%と、前年同期比で9.9ポイント下がったことが同日、厚生労働省のまとめで分かった。

 文科省によると、大学生男子は前年同期比7.4ポイント減の73.0%、女子は73.2%で7.3ポイント減少した。
特に私立大の女子は9.5ポイント減の69.0%で、大学の中で就職内定率が最も低かった。


 学校種別では、私立大の就職内定率が70.5%と8.5ポイント減。4.6ポイント減の国公立大(80.7%)に比べ減少幅が大きかった。
短期大学の就職内定率は47.4%で9.5ポイント減少。高等専門学校は96.9%で1.1ポイント増、専修学校は56.7%で6.4ポイント減少した。