藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

サマータイム。

ずい分急に梅雨入りした今年、来る真夏に備えて日本中があれこれと考えている。
日本でも、欧米よろしく「サマータイム」の活用とか、平日休暇の導入による平準化、とかあるいは「完全フレックスタイム」などが議論されてきた。


けれど、ここ数十年、まともに「勤労のスタイルの変化」を伴ったものはない。
3-50年前と唯一変わったのは「週休二日」と「祝日の代休化」くらいだろう。
結果的には現在では「年間で見ればひと月当たりの営業日は19日程度」に減少し、年間でも130日余りが「公休」となって久しい。


こうした「総労働時間」をGDPの減少や国力の弱体化だ、と嘆く向きも多いが、それが今の時代の風潮なのだろう。
自分を見ても正直、週休二日で「可用時間」が多いほうがなにかと自由度が高くで有り難いし、また二十代の頃のように毎月ぶっ通しで300-400時間も働くのは不可能である。
思えば、日本は「国民一律の労働時間」を策定するのではなく、"年齢別"かつ"業種別"に「働く時間の目安」を設けるべきなのではないか。


若いくせに「土曜は休みたいっすよ」と聞くと「甘えているな」とも思うし、また熟練のスタッフが五十歳になっても若者と同じ稼働時間、というのも疲れるだろうと思う。


とはいっても、いろんな労働の制度が、ずい分長い間検討されてはきたけれど、結局今も多くの企業や工場はその稼働形態をそれほど変えてはいない。
せいぜい始業時間が八時台から九時台に少し遅れたくらいである。
なかなか「他社の様子」を見ると、自社だけが"変わったことをする"ということを日本企業はしなかった。


今年は、先の震災の影響もあって本格的な電力不足や、その他の制限が予想されている。
サマータイムの導入、とか平日休業とか、いよいよ「ユニークな工夫」が各社の判断によって実行されそうな気配である。
案外、こうして「既存の殻を破ってみる」ということをしてみれば、また独自の良さを発揮するのが日本企業のような気がする。
在宅ワークの推進、とかワークシェア、とかアイデアはいろいろある中で、本当の「柔軟な働き方」が模索されれば何より。
働ける人たちがより増えれば、少子化一方のトレンドの中でも経済発展が期待できるだろう。


これまでリタイヤしていた女性や定年者の社会参加は、これからが本番なのかもしれない。

キヤノンサマータイム 国内5万人対象、「輪番休暇」も
キヤノンは30日、東日本大震災による夏場の電力不足懸念に対応して、「サマータイム制度」を導入して節電対策を進めると発表した。本社(東京・大田)などグループ各社の事業所で導入し、国内グループの従業員7万人のうち5万人が対象となる。通常は8〜9時の始業時刻と16時30分〜17時30分の終業時刻を、それぞれ30分〜1時間早める。

 サマータイムの実施期間は原則、7月4日から9月22日まで。東京電力管内の事業所やグループ会社では夏季休暇の取得をずらす「夏季休暇輪番制度」も導入する。従業員が夏季休暇を3グループに分けて取得することで、全社が一斉に電力を使う期間を短縮する狙いがある。

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