藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

本当の希望。

日本一の高層ビルで話題の大阪、阿部野に新ハローワークができたという。
求職者一人々々に専門職員を付け、就職前のアドバイスから、就職後の相談までケアするという。
なんたる充実ぶり。

一方雇用者の中に占める非正規雇用者は35%を上回る1733万人。
こちらも三人に一人がそうした雇用形態なのであれば、もうそれは「通常に必要とされるような雇用の形」なのではないかと思うが、未だに「正規か非正規か」という表現が主流である。

企業の人事部などで勤務経験がある専門職員が、自己分析や「本当にやりたい」仕事探し、就職活動の計画作りなどを支援。コミュニケーション術や面接対策を学ぶセミナー、少人数でテーブルを囲んで求職状況やアドバイスなどを語り合うグループワークも開く。

ちょっと充実し過ぎではないだろうかとさえ思うくらいだが、正規か非正規かはともかく、日本のアルバイトから、リタイアメント市場までどのくらいに本当に求人があり、本当に日本人が選り好みせずに仕事に就いているのか、ということを別に見た方が良いのではないだろうか。

知り合いの中小企業組合ではいつも「人不足だね」が合言葉になっているし、伝統的な中小企業には「息子もなびかず、承継者がいない」という声はよく聞く。

実は日本は、あまり「見栄えがしない仕事」には就かなくても生活して行ける。そんな制度に変わりつつあるのではないだろうか。

就職支援よりも、雇用の拡大、
雇用の拡大よりも、労働意欲の亢進。
どこかにもっとハングリー精神が必要だと思うのは、自分が昭和だからだろうか。

大阪・阿倍野に新ハローワーク 脱フリーター支えます
フリーターらの就職相談に応じる専門職員(大阪市阿倍野区の「あべの わかものハローワーク」で)
正社員を目指すフリーターなど若者に対象を絞った「あべの わかものハローワーク」が1日、大阪市阿倍野区にオープンした。
求職者一人ひとりに専門職員をつけ、適職判断から個別の職業紹介、就職後の相談まで一貫してサポートするのが特徴だ。大阪労働局は「じっくりと付き合える専門職員がいる。気軽に足を運び、自分にあった仕事を見つけて」と話している。
雇用が不安定で賃金も低いフリーターから正社員への転職を進めようと、厚生労働省が全国3か所に設置した。「あべの」は、交通の便の良い天王寺駅から徒歩5分のあべのルシアスオフィス棟10階にあり、40歳代前半までが対象。フリーターでなくても利用できる。
厚労省によると、2011年のフリーター数は全国で176万人に上り、1993年以降の就職氷河期にフリーターになったまま、働き続けている人が多い。しかし、企業側からは「年齢相応の技能や知識がない」とみられ、フリーターの期間が長いほど正社員になりにくいとの統計もある。
企業の人事部などで勤務経験がある専門職員が、自己分析や「本当にやりたい」仕事探し、就職活動の計画作りなどを支援。コミュニケーション術や面接対策を学ぶセミナー、少人数でテーブルを囲んで求職状況やアドバイスなどを語り合うグループワークも開く。
正社員の仕事を探しているという契約社員の男性(30)は「アクセスも良く、仕事の合間にも利用できる。適性検査などのセミナーも参加してみたい」と話していた。利用時間は、平日午前10時〜午後6時半(土曜日は午後6時まで)。日曜祝日は休み。問い合わせは、同ハローワーク(06・4396・7380)。
(2012年10月2日 読売新聞)