藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ストーカーと恋愛観。

ストーカー被害が増えているという。
て、そもそもストーカーという言葉が社会に認知されたのはいつだったか。
ここ二十年でこうした「熱心な恋愛皇位」は立派な法的規制の対象になってしまった。
警視庁によると十代のストーカー被害が二倍に増えているというけれど、どうやら「デジタルコミュニケーション」が最大の原因のようである。
それまでは「学内の同級生」でしか起こらなかったコミュニケーションが、ネットを介すれば無限に広がった。
そこには「日常顔を合わせる学友」ではないつながりがあるから、そこに男女の「関係観の違い」が生まれるのだろう。
それにしても、顔見知りの間柄なら「だいたいこのくらい」という常識がはたらいていたこれまでの社会に(数百年前でもそうであった)「そういった常識」が働かないデジタル社会というのは、やはりまた別のルール設定が必要なのは仕方ないことかもしれない。

それにしても、「恋愛についての男女のとらえ方の違い」なんて大学で教える科目になろうとは、ネット社会のスピードに追い付いていないのはオジさんばかりではなく、若者の情操も注意して観察せねばならないようである。

恋愛のエチケットがデジタル・マナーになる日も近いのではないだろうか。

(学びを語る)ストーカー対策 恋愛観の男女差、知ることから 桐生正幸さん

ストーカー被害の若年化が懸念されている。警視庁によると、昨年の相談件数は4年前の1・3倍の1437件。なかでも10代以下は2・0倍に増え、被害が拡大している。

 ■関西国際大教授(犯罪心理学)・桐生正幸さん

 ストーカーの心理を授業で取り上げるとき、学生たちには過去の事件について分析してもらうようにしています。まずは男女ペアで。次に10人ぐらいのグループになって、それぞれの意見や考えを出し合います。

 恋愛について、男女のとらえ方の違いに気づかせることが狙いです。一般的には、女性は切り替えが上手で、男性は引きずる傾向にあると言われますが、「好き」という気持ちを伝え続けることが相手にとっては迷惑と感じることもある。この恋愛観の違いが、ストーカー犯罪を生み出す一つの要因になっているのです。

 日本は古くから男権主義で、恋愛や性の在り方について女性が耐えてきた歴史がありました。幼い頃から相手の気持ちを考え、思いやる意識を養い、正しい価値観を持たせることが、教育の現場には求められています。

 東京都三鷹市で、インターネットを介した交際から、高校の女子生徒が亡くなる事件がありました。小中学生でも、サイバー空間に自分のプロフィルや日記などを簡単にさらせる時代です。子どもたちにネットの便利さだけでなく危険を理解させ、自分で判断できる力を育てていかなければ、こうした被害は拡大していきかねません。

 しかし、どんどん進化するシステムに、多くの大人は太刀打ちできないのが実情のようです。行政や学校に任せっ放しにせず、地域で子どもの安全について考えてはいかがでしょう。大学生や高校生に体験談を語ってもらうなど、アイデアを出し合ってみるのも一案です。(聞き手・志賀英樹)