デンソーも今年、東芝との間で、人間と同等以上の認識処理ができるAI技術の共同開発で合意。
画像センサーでは世界首位のソニーとも連携。
この「人間と同等以上の認識処理」というところに目が惹かれた。
今までのコンピューターもそりゃ優秀だけど「単機能」だった。
AIというのは、今は様々に使われているけれど、実は「連携した機能」を指すのではないだろうか。
ただ計算だけを早く正確にこなすのなら、圧倒的にコンピューターだ。
けれど機械は機械。
それ以上のことは「やっぱ人がしなくちゃね」というのがあった。
AIはその壁を超えてくるのじゃないだろうか。
これまでの「クルーズコントロール」でスピードを一定にして走っていた車ではない。
「運転の一部」を自動でする機械の登場は、それは「明らかに人の一部、と言えること」が機械で実現されているってことだ。
天文学的なプログラムの塊と、安く早くなったコンピューターがついに「人らしいこと」を代替し始めたということだ。
この流れは来年からはもっと進んでいくだろう。
楽しみな未来が待っているのではないだろうか。
デンソー、NECと自動運転技術 部品とIT連携 日本勢で連合、欧米に対抗
デンソーとNECは自動運転など先進運転支援システムの実現に向け、人工知能(AI)を活用した車載製品を共同開発するなど包括的に連携する。自動運転や通信機能がついた車の開発では自動車とIT(情報技術)の業界連携が世界的に進んでいる。デンソーは東芝やソニーなども含めて連合を組み、欧米勢との競争に挑む。
両社の首脳が今週会談し合意した。週明けに発表する。車載ソフトの開発・セキュリティー対策など自動運転を実現する中核的な技術全般にわたってデンソーがIT企業と連携するのは初めて。NECグループが開発要員を提供し開発体制を組むところまで踏み込む。
自動運転や先進運転支援の実現には、車載カメラで撮影した画像をAIで分析し、どこに歩行者や障害物があるか、どちらの方向に進むべきかなどを判断する技術が必要になる。今回の枠組みではデンソーがNECの持つAIや車載ソフトのシステム開発力を活用。AIが危険を予測し、ハンドルやブレーキを制御する技術を共同開発する。
車載用のIT機器を守る情報セキュリティー技術でも連携する。通信機能が付いた「コネクテッドカー(つながる車)」が普及するとサイバー攻撃を受けるリスクが増すため対策が必要になる。デンソーはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」で全世界の工場をつなぐ取り組みを進めており、これにもNECが協力する。
自動運転やつながる車など次世代の自動車開発にはITが欠かせない。車に載せるIT機器も増える見通しだ。例えば車載センサーの市場規模は、ゴールドマン・サックス証券の予想によると、2020年の市場規模が15年時点に比べて倍増し100億ドル(1兆1700億円)を超える。
一方で、センサーなどIT機器を車に載せられるよう、耐震性や耐熱性を高める技術は部品メーカーの強み。IT業界にとっても部品を含む自動車業界との連携が不可欠になっている。
デンソーの自動運転時代を見据えたシミュレーター
デンソーの売上高は約4兆5千億円(16年3月期)で、世界最大手の独ボッシュや独コンチネンタルと並ぶ「メガサプライヤー」の一角を占める。自動運転などを巡り自動車メーカーがIT企業と組むなどしているが、部品の約7割は外部から調達しており、部品メーカーの協力なしに新技術の開発は難しい。メガサプライヤー同士も自動運転など次世代技術の開発で激しく競争している。
コンチネンタルは昨年フィンランドのIT大手から車載ソフト部門を6億ユーロ(約810億円、当時)で買収。ボッシュもソフト開発人材1万5000人を確保している。米デルファイも米インテルやイスラエルのモービルアイなどと組んで自動運転に使うソフトを開発している。
デンソーも今年、東芝との間で、人間と同等以上の認識処理ができるAI技術の共同開発で合意。画像センサーでは世界首位のソニーとも連携。高性能センサーを車に積めるよう耐熱性や耐震性を向上させ、夜間の歩行者も撮影できるようにした。電機大手などと幅広く組むことで競争力を上げる戦略を進めている。