藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

遥かなる経験値の声、に抗う。

ネット上だけではなく、もうリアル店舗や街中の移動中でも「常にデジタル情報」からは逃れられない時代になりつつある。
で、例えばスーパーで「今日はお鍋はいかがですか?最近野菜不足ですね」くらいのメッセージはいいとしても。
これがもっともッと、もーっと多角的なアドバイスになっていくとどうだろうか。

54歳ですね。
体重が平均からは10%多く、体脂肪と基礎代謝はそれぞれBMIでは5%づつ多く…

とか。

結婚をそろそろ考えているようですね。あなたと相性の良さそうな人は150人ほどリスティングされていますが、先方に連絡しますか?…

とか。

社会人になって3年経ちましたが、キャリア形成を考えるとwebデザインの仕事を考えてはどうでしょう?
会社に申し出てみるべきです。

とか。

卒業にあたって就職先を選ぶときにあなたの適性を考慮すると、推薦できるお仕事は○○社の営業職で、他には数十社ありますが…

とか。

小学校もそろそろ卒業ですね。
あなたの適性から進路を考えると、大きく3種類ほどあります。
一つは物理学の研究分野、他にはデータサイエンティストや臨床技師などがお勧めです。

なんて、常に自分の人生を「何かの平均」とか「何かの傾向」で分析されたらどうだろうか。
しかもその分析は、いろんな角度から見て「正しさらしさ」が高いらしい。

無理に転職したり、起業したりして「転落する確率」は向こうの方がはるかに膨大なデータを持っているだろうから。

だからそうした「データーの軛(くびき)なんて跳ね返してやる」という反骨を持っていたいものだと思う。
とはいえ、その反骨すら、直ちにデータ化され、分析のための数値に取り込まれてしまうことになるが。

アリババと協業 デジタル店舗 ストライプ、購買履歴見て接客
カジュアル衣料大手のストライプインターナショナル(岡山市)は中国で10月にも、インターネット通販大手のアリババ集団と、ネットと店舗の顧客データを組み合わせて使う「スマートストア」を開く。年間購入者が5億5千万人にのぼるアリババの顧客データや、商品が1日に何度手に取られたかわかるハンガーを活用する。日本の小売業が中国ネット大手のデータを店舗に生かす動きが広がりそうだ。

アリババの馬雲会長は次世代の小売事業として、ネットとリアルを融合させた「ニューリテール(新小売り)」を提唱している。同社が運営する通販サイト「天猫(Tモール)」や、電子決済のアリペイで集めたデータとリアル店舗を結びつけ、買い物を新しい体験にするという構想だ。この事業で日本の衣料品会社がアリババと組むケースは初めてとみられる。

両社はプロジェクトチームを組んで、10月にも約60平方メートルの店を出す。主力ブランドである「アースミュージック&エコロジー」の商品を並べる。中国北東部の黒龍江省ハルビンなどが出店候補の都市になっている。

消費者にはまずアースブランドの会員に登録してもらい、顧客データベースをつくる。アースブランドの会員がアリババのTモールを利用していれば、ネットで何を買ったかというデータも統合して管理する。

店員は、持ち歩く端末で様々なデータを閲覧できるようにする。詳細は検討中だが、来店者の過去の買い物のデータを端末に呼び出すことで、店員は効率良く商品を提案できる。来店者は好みの商品に早くたどり着ける利点がある。

レジのない店舗とする。店員の端末でアリペイなどによる電子決済をすませることができる。

売れ筋を把握するためのデータは店舗でも集める。スマートハンガーには、来店者が手に取ったことを感知するセンサーが付いており、実際に売れたのか、売れなかったが関心は高かったのかがわかる。ストライプはこのデータを使えば品ぞろえの質を上げられる。

来店者が手に取った商品の色違いを次々と映しだせるスマートミラーも導入して、買ってもらいやすい仕掛けとする。顔認証用のカメラを取り付け、客層の年齢や性別をとらえる。

アリババは自社の技術を提供する一方、ストライプから得るものも大きい。衣料品の店舗でデータを生かすノウハウを積み上げられる。ストライプは製造も手掛ける製造小売り(SPA)のため、ネットや店舗でのデータを製造に活用することも視野に入ってくる。

ストライプは「アースミュージック&エコロジー」などの国内外の店舗が1400店あり、18年1月期のグループ売上高は約1330億円。中国で20店舗を運営しており、中国事業の18年の売上高は約1億元(17億円)の見込み。ただ最終赤字が続いており、競争力のある店づくりのためアリババの力を借りる。新型店舗で成果が出れば、日本に転用していく。

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