藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

価値観の交換(2)

*[次の世代に]アウェーの貴重。

今年は幾つかの福祉施設で実習を受けさせてもらったのだが、つくづく異業種体験の大切さを知ることになった。
異業種交流会などで馴染みのない業界の人の話を聞くのも面白いが、実務の職場に触れるとまるでインパクトが違う。
思えばまったくの異業種の現場に入るなんて、転職でもしない限りないわけで実に貴重な機会だった。
 
その業界に長くいると、その業界独特の価値観とか流行りのスタイルとか、またその業界の「スレた一面」などばかりに目がいく。
自分の場合だと、例えば「生産性を上げる」とか「付加価値の競争力は」とか「価格設定とマーケティングのやり方について」とかそんな話ばっかだ。
だから例えば福祉の現場に行くとついつい「そういう目」でばかり見てしまう。
 
実際に「そういうこと」は大事なことには違いないのだけれど、肝心なのはそこではない。
IT化とかロボット介助とかいうのはものの本質ではない。
本質は"福祉の精神"とか"(利用者や家族の)意思の尊重""(老後や障害などに)寄り添う"とかいうことが核になっていた。
なんでも係数化し「ここのKPIはこんな風に設定できるな」などと考えていて、大いに反省したのでした。
そしてたまには違う世界を眺めると、こんなにもいろんな発見があるものか、とこの歳にして驚いたのでした。