藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

労働の成分(1)

*[ウェブ進化論]分配はできていて。

日本人の労働生産性はかなり低くG7では何と半世紀(1970年〜)も最低だという。

一時期の「世界第二のGDP」というのも人口が多く、そして長時間労働していた結果だということらしい。(ちなみに補正した一人当たりGDPでも世界35位かつG7最下位)

例えば欧米では正社員の労働が年間1300時間程度なのに対して、日本人は2000時間だというから、欧米に比べて自分たちは何と年間4ヶ月以上(88日分)長く働いているということになる。

多くの人が働く業種が(製造業から)サービス業に大きく移ったということが大きな原因だというが、それだけではない。

国は法律や規則を細かく変更して賃金の引き上げなどに躍起だが、現場では「ブラック企業」や「ダラダラ残業」がなくならない。

 

それでも日本は先進国ではまれに見る「分配の行き届いた国」つまり格差はない国だというから、もし「この状態でよし」とするなら政治家がゴチャゴチャいう必要はない。

けれど成長とか賃上げを、ということがみんなの目標なら抜本的に「労働法」とか「教育」について考え直さないと、今の流れはまだまだ続く。

自分が社会に入ってから30数年、本質は何も変わっていないのだ。

「雇いやすく辞めさせやすい制度」とか「中途で受けたい教育を無料化する」とかの労働のオープン化をしていく方向と今はまったく反対の方向に動いてしまっている。

「雇用の流動化」というと必ず反発する人たちがいるが、法律で縛るより"オープン化を志向する"のがこれからの常識になるだろう。

政治家はそこを論点に政策を立てるべきではないだろうか。

(つづく)