藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

さらにアマ善

日経MJより。
アマゾンが作ったリアル店舗は「ネットの逆襲」みたいなことになっているらしい。
ネットの上では日常になった"レビュー"や"おすすめ"や"もう一度買う"がリアル店舗で提示されているという。
もちろんアプリ決済でレジには並ばない。
それならネットで買えばいいじゃないかと思うが、人が「商品に触れながら買う」というのは動物的な行動でゼロにはならないだろう。
特に食料品なんかは。
もちろん抜け目なくポイントとか割引とか定期購読とかの仕組みも組み込まれているらしい。
 
さらに(自分では)最後の「リアルの牙城」だと思っている大型書店にもこの仕組みは波及するのではないだろうか。
入り口に山と平積みされた売れ筋のビジネス書や小説に、詳細なレビューがついていたら。
書店に入って、一冊の本だけ買って帰るのはますます難しくなるに違いない。
最後の大規模書店もアマゾンに取り込まれる日はそう遠くなさそうだ。
 
 
アマゾン店舗に行ってみた 検索や評価、ウェブさながら

NIKKEI MJ

実店舗でウェブサイトのような買い物体験を求めてしまうことはないだろうか。筆者はよくある。例えば、スーパーなどで複数の商品から選ぶ際に「レビューが見たい。この商品の星(★)はいくつなんだろう」と思ったり。そんな購買体験を実店舗に取り入れている事例を紹介したい。

 
アマゾンブックスは偶然の出合いがありつつ買わなくても罪悪感がない
まずはアマゾンが運営する、レビュー評価「★4」以上の商品しかない店「Amazon 4-star」だ。現在全米で10店、今年新たに11店がオープン予定だ。そもそも星4つ以上の商品しかないので、レビューが気になる人でも安心して買い物できる。値札部分にはレビュー数も表示されていて、数千件のレビューがある上で星4つ以上だということがわかる。
 
書籍、家電、キッチン用品、おもちゃや雑貨など幅広い品ぞろえで、実際に訪問してみて思ったのは、誰かへの贈り物を探す際に便利そうだということ。レビューでプレゼントを選ぶというのは少々味気ない気はするが、みんなが高く評価しているものなので、安心して選べる。

 
アマゾン・4スターは価格と評価を表示する
同じくアマゾンが運営するリアル書店の「アマゾンブックス」でも、星の数とレビューを表示している。筆者は本はキンドルでしか買わないので書店にはほとんど行かないが、アマゾンの書店では偶然の出合いがありすぐレビューも見られる。その場で買わなくても全く罪悪感がないので、安心して訪ねられる。「急いで決断しなくてもよい」というのも、ウェブ的な買い物体験と言えるかもしれない。
 
それからスーパーなどで店に到着して、「あの商品どこの通路にあるんだろう。検索したい」と思うことはないだろうか。米国では店舗が非常に広く、目当ての商品があってもたどり着くのが一苦労。筆者はいつも実店舗でも検索したいと思っている。
 
応えてくれるのが、ディスカウントストアのターゲットのアプリだ。店内の商品が検索でき、どこの通路にあるかを教えてくれる。この体験に慣れると、他の店でも検索したくてしょうがない。早く他の量販店も対応してほしい。

 
みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラムベンチャーズ マーケティングVP。
 
また同じくスーパーで「この間買ったあれ、なんだっけ。過去の自分の買い物履歴が見たい」と思うことがある。アマゾンに買収されたスーパーのホールフーズで購入したものであれば、アマゾンのアプリのホールフーズメニュー内の「Buy it again」から確認できる。
 
ホールフーズはアマゾンプライムメンバー向けの特別割引を設定している。割引を受けるため、筆者は毎回アマゾンのアプリを開いてレジでQRコードを読み取る。その流れで購入履歴もアプリに保存されていると思われる。
 
こうなると会計の際に「なぜレジに並ばないといけないのだ。ワンクリック決済したい」と思うのも当然の流れだろう。全米で20店舗以上を展開している「アマゾン・ゴー」はレジをなくした。
 
リアルの店舗にウェブ的な体験を取り入れるのは、ネット通販が日常となった今では当たり前の流れと言える。ネット生まれのアマゾンの実店舗が非常にウェブ的なのも納得である。