藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自分のいる世界(1)

*[ウェブ進化論]外部と自分の関係。

自分たち個人は"外敵"がいないと、とかく「内部」に目を向ける。

組織も同様で、普段は潰し合いをしているようなメンバーたちが、いざ"黒船来襲"となると一気に結束したりするのはよくある話だ。

そして国も然り。

 

外敵がいるからこそ、自分たちのことがよく見えるのだ。

「いがみ合っている場合ではない、結束するのだ」と。

つまり身近に、そうした分かりやすい「悪者」とか「よそ者」がいないと、自分たちは自分たちの「ありがたみ」に気づかないらしい。

もっと言えば自分たちは常に「不満の矛先を向ける相手」を探しているのだと思う。

家族とか会社とか、いろんな組織に属している中で受けるストレスの「常にはけ口」を探しているのだと思う。

それもこれも、結局「自分にとって自分が一番可愛い」という"哀しき本能"のおかげである。

それはともかく。

 

全く逆さまから捉えてみれば。

自分たちは「自分が大事」ゆえに、しばしば関係する社会の中で外部と摩擦を起こす。

そしてそれが「ひょんな外敵」でも現れないと気付かない。

小学校のガキ大将の世界と大差なく、

自分たちは「自分の世界」に属した途端に「その世界の中での自分」を考えるようになってしまうらしい。

 

「外の世界」のことはおおよそ見えない。

"自分を取り巻く世界"というのはそのくらい怖い壁のような存在なのである。

(つづく)