藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

アナログ超えの時代(1)

*[ウェブ進化論]ライブの価値。

音楽を生業にしている人にには特に(当たり前だが)音にこだわる人が多い。

先日鈴木貴博さんのコラムにAV老舗の「ONKYOの破綻」の記事があったが、時代とともに「音」に対する自分たちの価値観も変わってきているようだ。

(マスター音源に近い「ハイレゾ」がもはや売れないという)

 

技術の進歩との関係で、50年前なら音質の点で「ライブ一択」だったはずの音源が、ポータブルになったり、デジタルデバイスがどんどん登場したりして「音の良さだけをひたすら追求する」ということが、生活スタイルからは薄れつつあるようだ。

 

「生演奏に勝るものなし」とはCDやDVDが登場しても変わらない常識だったが、5Gが全盛になり、さらに次の段階が見えた時点で「ライブ演奏」というのは「絶対にデジタル処理を通したくない人たち」以外ではなくなるのではないかと思う。

ここでも「便利が繊細さを押し流す」ようなことが起きているのだ。

 

「デジタルとバーチャルの世界が逆転する」という人は以前からいたたが、実際にそうなると思っていた人は少なかったと思う。

裏を返せば「アナログかデジタルか見分けがつかなくなった時点」で両者の差はなくなってゆくのは当然といえば当然だ。

 

ライブの価値はそんな隙間にこそ存在していたのに違いない。

(つづく)