*[ウェブ進化論]争いが目的でなく。
先日若者の目指す"FIRE"とは実は「自由と安定」がテーマだ、と書いたけれど実は"それこそ"がなかなか難しいことに気がついた。
例えば世間には、いわゆる"シリアル起業家"で次から次に全財産をかけた挑戦をするような経営者がいるが、よく見るとそうした人もただ単にに「危ないことを志向している」のではなく、実はその先の「非常に大きな安定」を求めているという風にも見えなくはない。
だから楽天が金融事業に力を入れたり、携帯事業に参入したり、ソフトバンクが多くのIT企業にひたすら多額の投資をしたりするのではないだろうか。
決してドンパチが楽しいのではなく、その先には安定した基盤があり、しかもその基盤は「必ず継続していけるもの」を探しているのだ。
"サスティナブル"の実現というのは、そのくらい難しいことで、決して保守的な発想のものではない。
しかも立ち止まっていては「どんどんその継続性が脅かされる」ということなのだろう。
自分たちはこれまでの歴史の中で、「ただただ永遠に続く安定」を望んでいただけなのかもしれない。
古代ローマも三国志も今の中東の争いも、「群雄割拠の領土争い」と見るのではなく、特に少数民族や小国の「安定のための戦い」だと見ればずい分見え方が違ってくる。
今の世界を知るのに、やはり歴史を学ことは大事なことなのだ。
(つづく)