藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

違う世界と(1)

*[ウェブ進化論]異分野交流。

混ぜ合わせ。

混沌。

フラット化。

未だに話題になる「イノベーション(*経済学者シュンペータの用語で、経済成長や生産技術の原動力となる革新)」。

そもそも「イノベーションを起こすには…」という語り口をよく聞くけれど、これも何だかおかしな話だ。

「規則的な活動を続けている中から、何かのきっかけで起きる、起きてしまう」のが革新なはずである。

だからそもそもイレギュラーなことを「ハナからそれを起こすには」という考え方も何か不自然な感じがしないだろうか。

それはともかく。

 

結果からいうとこの「イノベーション」が起きるのは、例えば「上流層と下流層が交わったとき」とか「右と左が左が交錯したとき」とか「犬と猿が出会ったとき」などではないかと思う。

要は「普段は出会わない層の人たち」が何かの拍子に出会ったとき、ではないかと思うのだ。

自分も異業種交流会に何度も出席したが、実は「大した異業種」ではなく、案外「似たような種類の人たち」だという経験をしたことはないだろうか。

 

それを感じたのは老人ホームや児童福祉施設とか、あるいは大学の研究室とか、さらには製造メーカーの工場の現場とか。

恐らくは海外のローカルにいけばもっと多様な現場があるのだろうと思う。

 

そういう「異物種との交わり」が実は何かを起こすのではないだろうか。

イノベーションは、今のホワイトカラーのレベルを外れて考えるべきではなかと思っている。

(つづく)