これからのことが聞きたかった。
小学校と中学校の始まりに。
校庭や教室に集められた自分たちは「そういうこと」が聞きたかったのだと思う。
"動機づけ"はつくづく重要だ。
----(架空の朝礼にて)--------
皆さんおはようございます。
急に初めて教室に集まって「なに?」と思っている人も多いともいますので、まずはそのお話からしましょう。
私はこれから皆さんに寄り添う担任の〇〇です。
実はこれから皆さんは”ひたすら経験値を積む旅”に出ることになります。
なので、まずは今の世の中のことを知りましょう。
「私たちがどこから来て、今まで何をしてきたのか」ということをまず学びます。
それは"自然"とか"科学"とか"文学とか芸術"とか、いろいろあります。
そして今の大人たちが何をしているのか? ということも知りましょう。
これまでの"戦争とか宗教とか政治"とか。
そんないろんなことを一通り学んだら、いよいよ「自分で考える」番がきます。
「過去をよく知った上でこれからを考える」ということが皆さんの目標になるのです。
————
と小学校の初めに言われていたら、もっとまともに勉強していた、という人は多くないだろうか。
少なくとも自分はそうだった思う。
意味の分からないことを、しかも集団でやらされる空気ほど理不尽なものはなかった。
(つづく)