藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

史上初の試み。

インフレ目標」という名称に違和感を感じるのは自分だけだろうか。
エネルギーとか、製造業とか、ネット販売とか、「何かそうした経済活動ありき」で"結果的に表れてくる現象"がインフレとかデフレとか景気停滞とか。
それを貨幣価値を落とす、ということそのものが目標、という名称にはどうも素直に納得しにくいものを感じるのである。
さらに「それが達成されるまでは無期限に金融緩和」というのももう手段そのものが目的になってしまい「自己目的化の罠」に聞こえて仕方がない。

劇薬を用いる治療法は医学界にもよくあるが、「微量のさじ加減」を誤ると毒になったり、麻薬のような常習性を発揮したりするのは、ある意味自然界の摂理ではないだろうか。

今回の金融緩和が微量の劇薬で、ピリッと経済を刺激して日本が蘇生するカンフル剤になりますように。
て、とてもそうなるとは思えないんですけど。

日銀、2%インフレ目標導入…無期限に金融緩和

 政府と日本銀行は22日、2%のインフレ(物価上昇率)目標を明記した「共同声明」を発表した。目標の達成に向け、2014年以降、期限を設けずに国債などの金融資産を買い入れる新たな金融緩和策を行うことも決めた。
日銀が具体的な物価目標を設定したり、無期限緩和に踏み切ったりするのは史上初めてで、日本の金融政策は「未知の領域」に突入する。これを受け、安倍首相は、経済財政諮問会議で物価や金融政策に関する集中審議を四半期ごとに行い、日銀に説明責任を求めていく考えを示した。24日の次回会議で最初の集中審議を行う予定だ。
 日銀は目指す物価水準を「物価安定の目標」とし、消費者物価の前年比上昇率で2%と設定した。
(2013年1月23日00時26分 読売新聞)