藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

エアマウス。

ヘッドホンに内蔵したセンサが脳波を読み、音楽のジャンル分け再生ができるという。
この「脳波読み取りの技術」が進化すれば、そのうちコンピュータの操作もできるに違いない。
「このファイルを開け」とか「次のリンクに移動」とか「暗証番号入力」とかの操作も頭で考えるだけでよい。

さらに読み取りが進めば、「検索したい言葉」とかさらには「こんな風なもの」といった曖昧検索さえこなすかもしれない。
コンピュータというものは、このくらいのレベルになって初めて「人類の道具」という存在になれるような気すらする。

人が考えることは脳の中では実に自由だし、雑多で突飛なこともイメージする。
仮定の話も現実の話も空想も、危険なこともHなことも何でもありであ。

その「何でもあり」とコンピュータが結びついたらどうなるか。
脳波を読み取っている限りにおいてはその人の「頭の中身のすべて」を読み取ることができる。
そうなれば、今のような「手とキーボードでアウトプットするもの」だけに反応するのではなく、脳内の巨大な情報が「処理の対象」になるだろう。
そうすれば「必要な検索だけ」とかではなく脳内に起きたすべての考えや感情に対して様々な反応をコンピュータが返すことも可能に違いない。

「自分の脳に反応する道具」という別の道具が誕生するのではないか。
自分の脳のすべてを読み取り、「何かの反応を返す存在」というのは悪魔か天使か。
またそのデータが自分の人間性を赤裸々に映し出す。
もう性格占いどころではない、あまり自分でも見たくないようなものに自分たちは直面するのである。

聴きたい音楽、念じて再生 脳波でジャンルを識別
慶大が新技術開発2013/3/9 11:55
慶応義塾大学の満倉靖恵准教授らは、聴きたい音楽のジャンルを頭の中で思い浮かべるだけで、携帯音楽プレーヤーを操作できる技術を開発した。1000人以上を解析し、聴きたいと念じたときの脳波がロックとジャズ、ユーロビートでは異なることを突き止めた。ヘッドホン型センサーで脳波の違いを読み取り、望みのジャンルを再生する。
 ジョギング中や手が離せないときの操作を助ける。今後は、脳波センサーとイヤホンを一体にした小型装置を製作する計画だ。企業と協力して早期の実用化を目指す。
 研究チームの実験では、各ジャンルの音楽を聴いた時の脳波の特徴が、その音楽を思い浮かべた時にも表れた。
 この特徴を見分ける解析ソフトを開発し、携帯音楽プレーヤーの制御に応用した。市販の小型脳波センサーと組み合わせてプレーヤーを再生し、約9割の正しさで音楽を呼び出せた。
 解析ソフトは、まず脳波センサーで普段の脳波を数秒間読み取る。それぞれの人で音楽に反応して表れる脳波の変化は違う。このため一人ひとりに合わせて、どんなジャンルの音楽でどのような脳波が出てくるのかを自動で推定。この特有の脳波を手掛かりに、プレーヤーで流す音楽ジャンルを切り替える。