藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

機械の本領。

ネットや監視技術が急速に発達してきて、いよいよ顔の判定や「万引きやテロの事前予知」まで可能になるという。
近いうちに、顔を隠しての犯罪や、さらには犯罪を起こした後に逃亡する、というのはあり得ない世の中になりそうだ。
ドローンや監視カメラや警備員も活用されるから、現行犯の逮捕も増えるだろう。

治安の悪い海外なんかではもっと爆発的に普及しそうだが、なぜかこういうきめ細かな製品は日本から広まることが多い。
そういうふうに考えたことはなかったが、思えば「警備」というのはもっとも機械に任せるのが適切な分野かもしれない。
ハイテクを駆使した機械警備のノウハウがどんどん蓄積され、道路とか繁華街とかオフィスとかスタジアムとか、治安のよいシステムを開発できれば世界中に広がるに違いない。
警察の仕事も大幅に楽になるだろう。

24時間、絶え間なく見張り続けるセンサーが街中を覆う。
日本が本当に「世界一安全な国」になる日はそう遠くないのではないだろうか。

ALSOKとNEC、不審者を体の揺れで検知 人員不足補う
2016/3/7 22:23
日本経済新聞 電子版
 綜合警備保障(ALSOK)はNECと組み、万引きやテロ行為、列車との接触事故の予兆をカメラで捉え、警備員が声をかけ防止するサービスを始める。不審者や酔った人に見られる体の揺れなどを検知し、現場に急行する。人工知能(AI)を使い要注意人物を探す取り組みも開始。警備員不足が進む中で、新技術を使い駅や商業施設での安全確保につなげる。





 鉄道、電力事業者や新築ビル、大型商業施設のほか、大型イベントなどを対象に売り込む。2016年度にまず10件前後の受注を目指す。消費者は安心して買い物やイベントなどを楽しめることになる。

 万引きなどの予兆検知は防犯カメラ映像に映る人の精神状態を推測する。犯罪行為に及ぼうとする人物は神経が高ぶって興奮状態にあり、無意識のうちに体の揺れや震えなどが生じるという。こうした動きをカメラで確認すると、最寄りのALSOKの警備員が向かい、何をしているのか尋ねたり、手荷物を確認したりする。

 駅のホームや踏切周辺などでうろついていたり、無意識のうちに震えなどがある人物は酒に酔ったり、思い悩んだりしていると判断。列車との接触や線路内への立ち入りにつながる前に声をかけて、人身事故を防ぐ。

 予兆検知システムはロシア企業が開発した最新の画像解析技術を活用。ALSOKが培った不審者対処の経験と、NECのシステム構築技術を組み合わせて実現した。

 NECなどのAI技術を活用した警備も始める。あらかじめ要注意人物や迷子の子どもの画像を登録。服装や背格好、動きなどが一致する人物をカメラで探し出し、警備員が確認する。探索する作業を繰り返すことで、AIが学習し検出精度が上がるとしている。

 新サービスはALSOKの警備員が現場に常駐する警備とセットで販売する。施設の1カ所を24時間警備する場合、価格は1カ月当たり170万円前後が目安。機械で人手を補うことで、警備員の人数や配置時間を減らしながら警備の精度は従来以上に高める。

 20年の東京五輪を控えたビルの建設ラッシュや製造業が工場の警備を外部に委託することが増えたことで、警備員が常時現場にいる常駐警備の需要は拡大している。これを受け、人手不足も深刻になってきた。

 仕事を探す人1人に対し、企業から何件の求人があるかを示す有効求人倍率は警備業を含む「保安」で1月に5.86倍と全職業平均の1.23倍を大きく上回る。今後の労働力人口の減少も懸念材料だ。

 ALSOKはNECと組み、人手不足を補いながら安全を確保するために、IT(情報技術)を導入。省力化し、経験や能力の差を機械で補い質向上を目指す。