藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

大事なところ。

アメリカから来た友人に一番感謝されたこと。
日本が今一番胸を張れるのは実はトイレのクオリティではないか。
と思うくらい日本のトイレは綺麗である。
東南アジアもEUアメリカも、公衆のトイレは言うに及ばず、ホテルとか街中のトイレはどこも悲しい。
出来るだけトイレに行きたくなくなる。

日本でも数年前は多分にそうだったと思う。
ここ三年くらいだろうか。
目に見えてトイレの品質が良くなってきたのは。

そんな流れが、都心からどんどん広がっているのが嬉しい。
高速のサービスエリアなんて汚れたトイレの象徴だったところが一新されてきている。

ヨーロッパでは「美味しいレストランはトイレが汚い」と聞いたけれど、日本的には「トイレの美しさこそがおもてなし」と言いたいところだ。
日本人というのは、つまるところ「下の世話」ならぬ「下のもてなし」を優先的に考える民族なのではないだろうか。
逆に海外で「下のケア」がない文化圏に行くと、実に不安を感じる。
海外にあまり行きたくないのはそんな理由が大きくあるのかもしれない。
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行列させない・水使わない…高速SAのトイレ、劇的進化

2016年3月31日11時21分

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 桜の花見や潮干狩りの季節がやってきた。高速道路を利用する機会も増える。サービスエリア(SA)ではトイレも進化している。

■空き状況モニター

 2月に開業した新東名の岡崎SA(愛知県岡崎市)。三連休最終日の3月21日昼前、駐車場は満車で、肉まん店のレジ前には30人以上の行列ができていたが、トイレには列はなかった。

 入り口に掲げられた「満空(まんくう)状況モニター」を見れば、どこの個室が空いているかが一目で分かる。これが利用者を奥の空いている個室へと誘導する。

 個室の数を増やした上で、フル稼働させることで「待ち時間2分以内」を目指す。手前のトイレばかりが汚れたり、壊れたりすることもなくなった。新東名の全てのSAで、このモニターをつけた。

 「きれいだな」「広いねぇ」と好評だ。女子トイレには化粧直しができるパウダールーム、男子トイレには環境に配慮し、水を全く使わない「無水小便器」を導入した。汚れが付きにくい構造で、排水口の特殊なカートリッジが臭いを封じ込める。

■民営化で一新

 ログイン前の続きかつて「くさい」「床が滑る」と悪評高かったSAのトイレは、約10年前の民営化を機に変わった。道路料金収入の大幅増が見込めない中、SAは大事な収益源。中日本高速道路は、快適なトイレで利用者を増やそうと考えた。

 目指したのは、百貨店や高級ホテル。デザイナーやバリアフリーの専門家らを招いて検討会を立ち上げた。まずは浄化槽を改修して臭いを根本から断ち、個室を広くしたり、パウダールームを設けたりと改修を重ねた。

 2010年度に一新された東名阪の御在所SA(三重県四日市市)には、「男性」「女性」と並んで「子ども」用のエリア(小便器4、個室2)も設けた。同社桑名保全・サービスセンターの安達勝彦・施設担当課長は「珍しがって写真を撮る外国人が多いので、撮影禁止のマークを貼っています」と苦笑いする。

■花でもてなし

 SAにいる清掃員の役割も変わった。裏方ではなく、「エリアキャスト」として道案内や車いす利用者の介助もする。

 清掃は毎日、手袋をしてスポンジで汚れを落とす。汚れを見つけたらすぐにきれいにするのが基本。休憩室にあるテレビで天気予報をチェックして、混みそうなら清掃を早めに済ませるなど先回りをする。

 もてなしにも工夫をこらす。中央道の内津(うつつ)峠パーキングエリア(PA、愛知県春日井市)では、トイレの入り口に高さ1・5メートルの生け花が出迎える。チューリップやひまわりなどの季節の花は、裏の花壇で栽培する。清掃員の牧田テツ子さん(62)は「少しの時間でも季節を感じて、くつろいでもらいたい」と話す。

 同社によると、2005年10月の民営化以降、管内にある約200カ所のSA・PAのうち、89カ所でトイレを全面的に改修。今後も老朽化に応じて更新していくという。(志村英司)

■高いプロ意識に敬服

 日本トイレ協会理事で、著書に「私の人生は『トイレ』から始まった!」がある白倉正子さん(42)の話

 外国人観光客は、日本の高速道路のトイレの「清潔さ」に好印象を抱く。ホテルや観光施設でのおもてなしは、それぞれ受け止め方が違うが、清潔さは誰が見てもはっきり分かる。温水洗浄便座など設備の充実ぶりに加え、悪臭がなく、トイレットペーパーの補充分も用意されているなど管理面への評価が高い。それを支えるのが清掃員。自分もSAで清掃作業を体験して、見えない場所もきれいに保つ高いプロ意識に敬服した。高速道路こそトイレのあり方のモデルになってほしい。