藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

抜け落ちた議論(3)

*[次の世代に]分かっていても止まれぬ被害。
例えば交通事故のこと。
自分は法律の世界に入るまではあまり意識したことがなかったが、交通事故は多い時には年100万件を超していた。
今でも40万件以上がコンスタントに起きていて、年間3500人が死亡している。
誰がこの「車両」を街中で走らせることを決めたのか。
保険や免許制度や法律や信号機が整備されているから、いいものだろうか。
法律は年々厳しくなっているが、これからもまだまだ交通事故被害者は出続けることは間違いない。
大学では「それ(車の利用)をして得られるメリットが、(事故のような)デメリットを上回っていること」が経済合理性だと聞いた。
つまり「命の有無」よりは経済性が優先される、と聞いて驚いたことを思い出す。
(その後民放の「すべてお金で解決する」というのを聞いてさらに驚いたが)
 
みんなが「一定の人は事故の犠牲になるけれど、断然便利だから利用しようね」という話なのだ。
航空機だって船舶だって同じ理屈である。
さて、今の世間に愚痴を言いたいわけではなかった。
(つづく)