藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

二律背反

*[次の世代に]時間の距離。
日野原重明さんを始め、大病を患い、死を間近に意識してその後の生き方が変わったいう話をよく耳にする。
つまり若いうちは「先」を意識することがない。
それが若さと言うことなのだが、その若者が普段意識することのない「人生の終わり」について考えたから、生き方についての深い思考が生まれたということだろう。
 
そして普通は50代、60代を超えてうっすらそんな気持ちになってくる。
必ず「最後」が来るのはわかっているのに、それでも20年先30年先の事は想像しにくい。

それを冷静にシミュレーションできたらいいのにと思う。

こうした「時間の距離感」のようなものを、若者にリアルに伝えることができることができれば、今のように豊かな時代になっても、人生の過ごし方について考えが深まるのではないだろうか。
 
何も世知辛く、せこせこと能率ばかり気にして時間を使えと言うつもりではないが、戦後に倍も伸びている人生の過ごし方が、どうも老後の過ごし方とかお金が足りないとか、偏った話にばかりなっていると思う。
 
 
若い人に「残り時間の感覚」を話してみるのがいいのではないだろうか。