*[次の世代に]老後を作る。
福祉業界にいると「医師から余命宣告をされて生き方が変わった」という話を聞くことがある。
つまり「終わりを意識した」から生きることについての姿勢が変わった、という話だ。
一方そうした高齢でない人たちには、そうした機会がない。
況や若い人などは、時間が無限にあるかのように過ごしている(ように見える。自分もかつてそうだった)。
つまり「終わりに対する意識の差」ということだ。
ところが若い人と高齢者の間には、そんなに差があるものではない。
90歳くらいで、誰もが臨終する。
高齢者は「それ」を間近に感じているので、何事にもシリアスな感覚でいられるのだ。
そして若者にはそうしたリアリティはない。
けれど、だからここで先回りをしてみたい。
具体的には、若い人が高齢者の施設を見学してみるといいと思う。
百聞は一見にしかず。
なぜ「健康でいる」ということが大事なのか。
誰もが発症する認知症というものは、具体的にはどんなものか。
そして自分が高齢者になった時に自分は何をしたいのだろうか。
もう「人間50年」の時代ではないからこそ、長生きした時の自分がどのように生きていくのか、ということ選ぶやってきている。
それで、先回りして「どれだけ楽しく最後を過ごすか」をプランするのも自分の仕事だ。
老後は老後で楽しい方がいい。