*[ウェブ進化論]デジタル五感を作れば。
デジタル技術が、6G通信などを中心にあまねく浸透する時代には、今の自分たちが「アナログならでは」と思っていることが次々に覆ることになるだろう。
その一番は「五感」だと思う。
視覚とか聴覚とか嗅覚とか味覚とか触覚とか。
「第六感」はともかく、こうした「原始的な自分たちの知覚」がどんどんデジタル技術で補われていくのだとしたら。
「五感」が全部デジタルでカバーされたら、自分たちはそのまま「デジタル世界の住民」になるに違いない。
「五感」が完全にシミュレーションされたのなら、それはもはや「現実世界」である。
そうなると「リアルに旅行に出かける人」とか「他人に直接会いにいく人」というのはむしろ少数派で、どこか「宗教や儀式的なことを重んじる人たち」なのだと見なされる、などということは十分に起こり得る変化だろう。
ジェームズ・キャメロン監督の"アバター"は2009年の作品だが、「SF作品が将来を映し出す」期間はどんどん短くなっているようだ。
要するに「想像力の働かせ方」が「今の現実を延長して考える」のか、「今起きている変化がそのまま続いたら結局どうなるか」を考えるのかの違いだろう。
一見、飛躍しているようで、自分たちのこれまでは「飛躍したその通り」になっている。
未来を想像するには「素直に考え、そして想像すること」が必要なのではないだろうか。