藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

富という厄介者(1)

*[ウェブ進化論]終わらぬ争い。

最近この本のことを何度も書いているが、読むたびにどんどん視野の幅が広がってくるような気がしている。

「哲学」とか「宗教」というのは、どちらか一方の話を聞いてもその全体を理解するのも難しいし、また「哲学と宗教の互いの関係」とかさらには「紀元前からの文明との関係性」とか「古代からの政治システムの変遷」などについて考えると、到底全体を見渡すのは困難である。

 

けれど、過去の歴史の「根っこの部分から」を知ることができれば、現代の理解も進むというか、むしろそれを分からずに今の世の中を整理するのは難しいのではないかとも思う。

「最初に宗教があり、富の偏在もあって哲学が発達し、そして国が生まれて宗教も多くの枝葉に分かれて行き、哲学も何段階かの進化を見せた」という"幹の部分"が分かれば、今の世の中がよほど見えやすくなると思った。

 

そしてさらに。

古代から今に至るまで、あらゆる争いごとは「ほぼお金の奪い合いに帰結する」ということもわかる。

農耕が始まり、穀物という「保存できる富」が出現したことで全ての基軸になってしまったのだ。

 

それから科学技術が進み、政治も発展し現在に至るわけだが、まだ「富の取り合い」の構図は続いている。

(つづく)