藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

戦略の誤り(2)

*[ウェブ進化論]DXは敵ではない。

デジタル化されることは自分たちがリストラされることなのではないか?
そう思う人たちにDXなど浸透させるのは無理というものだ。
 
実際にRPA導入などDX推進の現場では「部門間の抵抗が強くて疲弊する」とか「できないための言い訳ばかりで閉口する」という話は随所で聞かれる。
これは現場への提示のコンセプトが間違っているのに相違ないだろう。
そしてその原因は何かと考えれば、「企業の経営方針」にたちまち行き当たる。
 
経営陣が「DXの後にどんな未来を見ているのか?」が分からないから、単なる「仕事を奪う合理化」には本能的に反対するのは道理である。
「DXしてこれをやろう!!」という考えが、ひょっとして経営者側に欠けているのではないだろうか。
だから「捕虜に自分を埋める穴を掘らせる」ような構図になるのだ。
 
ということは、つまり「これまでの間接部門や、営業部門のクソ仕事をしていた人たち」はいよいよ、本当に「自分たちではないとやれない仕事」について考え出すことになるのがこれからだ。(遅)
 
そして経営トップは「自社のDXの先に見える宝島(古っ)、いや桃源郷(これも古っ)を少しは具体的に示す」ことが必須だと思う。
デジタル化は「それが目的」なのではなく、その先にある「何かのための」ものなのだ。
 
DXを"自己目的化する怪物"にしないために、経営者は今一度未来を示す必要があるだろう。