藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

グローバル化の落とし穴

テーブルまで来た食糧危機


事故米穀」という汚染された米が日本でもや700トン以上は確かに「食品」に入って流通しているらしい。


自分はお菓子などは関係ないかな、などと思っていたら居酒屋などの業務用の焼酎に入っていたそうだから、自分もお世話になっているのだろう。


今回も主役の三笠フーズの社長は隠ぺい工作を繰り返していたらしいが、まだすぐ「すべて私の指示でした」と認めたのは唯一スッキリした部分か。


「経営が苦しくて、つい手を染めた」という言葉を簡単に「格差社会のひずみ」とか言うつもりはないが、汚染米は焼酎や給食にまで広がっているという。


ウナギの産地偽装、などからは一段「ど外れて」いるようだ。


この日本で、明らかな毒の入った米を流通させるという行為が表出するとは驚きだ。
無差別殺人の頻発、などと同様我われは「さらに一段高い」危険水域に突入しているように思う。


産地偽装ピンハネ派遣で直接死ぬ人はいないが、もう生きるためには仕方ないワイ、と「毒物を売る」という文化は日本には異質に感じる。


言い方を変えれば日本人、はそこまではできないいい意味の「気の弱さ」があったようにも思う。


バブル崩壊ふたたび


(加筆:一昨日にはリーマンショックもあり。)
中国では地価が本格的に値下がりし出したらしい。
もともと暴騰と言われていた深センから始まり、価格、販売戸数ともに4-6割下がっているという。
はた目から見ていても、「借金で何戸も買う」投機熱が充満していた。
普通のサラリーマンや農民も借金して株を買う。


もとの設定にムリがあるのだ。
然るべき水準にまで下がるのはやむを得ない。
「夢と実態」の経済の差は振り子の原理で必ず揺り戻しがくるものだ、ということは「傍目には」分かりやすいのだが。


進むスピード化、進む盲目化

サブプライム問題と三笠フーズの話は本質が似ている。
今の「何でもグローバル」と「無責任時代」を象徴しているか。


みな「ある種」の効率化と、スピード化に踊らされてしまい、「その先」へとどんどんモノや金を流してしまう。
流された方は、これまた「経済効率の最大化」を狙ってどんどん加工し、また下流へ流す。

それぞれの工程の当事者が「自分のところ」だけを見ていろいろやっているから、「下流のモノ」を見ても、すでにどれだけの影響があるか分からない。


上流から流した当事者も分からなければ、
下流の受けても分からず。
当然消費者も分からないし、マスコミは騒ぐ。

サブプライムなど、「もはや追えない多数の犯人」を世に放ってしまったような感じで、追おうとする人も見当たらぬ。


民間人としては、「危うき話に近づかず」程度の防衛策しかないが、それにしても経済効率、というものは我われの目を眩まし、つい一線を越えることを助長する。


またそのさ中は、自分では全く気づかぬものらしい。
気をつけたいものだ。