藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

アナログの道筋をなぞれ。

カレンダーアプリの「Tempo」か人気を集めている。
「すべては日付から始まる」という観点から出発したアプリである。
入力したイベントや関係者や場所の名前から、必要な情報をウェブで収集してくる。
相手に「少し遅れます」とか場所の詳細な地図とか、また近所の時間合わせをするカフェなども表示できる。

要するに、今のウェブでやることの「自動化」ができている。
飲み会の予定を入れたついでに、その場所の詳しい地図や、路線図、時刻ダイヤの乗り継ぎなどをウェブで検索する人は多い。
そうした「ウェブ作業をまとめる」という手軽な作業がTempoの発見である。

まるで文房具のような「手軽なプログラム」が重宝されているという点では、アプリはこれから「改良され続けてゆく文房具」のような進化を志向してゆくのではないだろうか。
文房具はここ数百年に集積した「改良の結果」が詰まっている。

まずアプリはそうしたアナログの道筋をなぞりながら進化してゆくのではないだろうか。

情報を自動で集めてくれる 人工知能型のカレンダーアプリ
2013.2.18 21:30
カレンダーに人工知能(AI)の要素を追加した「Tempo」。予定に関係した情報を自動収集し、すべての作業を1カ所でできるようにするiOSアプリだ。
「Tempo」は、カレンダーに人工知能(AI)の要素を追加し、予定にまつわるすべての作業を1カ所でできるようにするiOSアプリだ。「Siri」を生み出したSRI社からスピンアウトしたTempo社が開発した。
Tempoは、カレンダーに自分で入力した情報(イヴェントの名前、場所など)を表示するだけのものではない。電子メールや連絡先データベースと同期させることで、カレンダーのイヴェントに、より適切な情報を自動収集し、まとめて表示させることができる。タップひとつで適切な電子メールにアクセスしたり、関係者にメールしたり、電話会議に接続したりできるようになるのだ。
たとえば「コーヒーショップでアレックスとミーティング」というイヴェントがあったとする。Tempoは「連絡先」からアレックスの連絡先情報を集め、「いま、ちょっと遅れている」というメッセージを送信するボタンや、アレックスに電子メールを出すボタンなどを準備する。また、関連する電子メールを集めて、タップひとつで参照できるようにする(添付があればすぐにアクセスできるようにする)。さらに、Tempoはイヴェントの位置情報を集める。目指すコーヒーショップの地図がタップひとつで表示され、車でかかる時間がわかる。周囲の駐車場や経路を調べるボタンがあるほか、コーヒーショップ自体の情報を「Yelp」や「Foursquare」で探すこともできる。これらのことを行うには、通常は複数のアプリを起動したり終了したりしないといけない。しかしTempoの場合、ひとつの場所からそれらにアクセスできるのだ。
「カレンダーはシンプルなアプリで、革新的な進化も行われてこなかった。われわれはカレンダーこそ、コンテキストやAIの要素を持ち込む最適な場所だと考えている」と、Tempo社の共同設立者であるラジ・シンはWIREDに語った。「スマートフォンでの行動パターンを見ると、まずはカレンダーに行き、それからさまざまなアプリに行く。われわれは、カレンダーから直接アクションができるようにしたらどうだろうと考えたのだ」
どんなAIでもそうだが、最初は不適切な結果も受け取るだろう。たとえば、Goldman Sachs主催の会議でアップルのティム・クックCEOがライヴストリームを行ったときのリマインダーは、ティムという名前をもつわたしの友人の連絡先情報を引っ張ってきた。けれども、1〜2日使ってからは、イヴェントに関連する連絡先情報、位置、それに電子メールをずっと正しく特定するようになりはじめた。
Tempoは、ほかのアシスタントアプリとは違って、常にバックグラウンドで動いていてバッテリーを消費するということはない。もちろん、予定についてはリマインダーで教えてくれる。こちらで無料でダウンロードできる。
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