- 出版社/メーカー: Evernote Corp.
- 発売日: 2017/07/13
- メディア: アプリ
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未だに「一冊のノートにテーマを絞る」というのは、まったくなくなってはいないけれど「色んなデバイスに散らばっている情報」が一ヶ所に集約された意味は大きかったと思う。
ところで、ちょっと違うのが「考え事」である。
例えば今、介護関係の提案書を書いているのだけれど、どうも「最初からデジタル」な感じではない。
最初はかなり散発的なアイデアとか思いつきとか、単語などを一枚の紙にまず書いてみて、ちょっと離れて眺める。
すると全然しっくりこなかったり、邪魔にしか見えなかったり、すごく稚拙だったり、そして「そもそもの理屈が抜けてるぞ」なんてことも気づいたりする。
まさに「ざっと眺める」感じだ。
この部分はまだ「手」が一番自由で向いている感じだ。
(もっとも"この部分"のインターフェースが完全にデジタル化されてしまえば、アナログは芸術分野でしか必要なくなるかもしれない)
そしてようやくワープロの登場。
幾つかの文脈を書いてみて、数行単位で「まずは主旨」とか「ここで補足を」とか「ここにはデータを」などとプロットしてみる。
案外読み手の目線になっていると、当初予定していた説明ではくどかったり、焦点がぼけてしまったりする。
ここでじっくり推敲できれば、ようやくプレゼンソフトの出番だ。
もういちいち考えなくて済むから、ほとんど作業レベルで人に頼んだっていいだろう。
昔の文豪の生原稿を見ると、挿入や削除を尽くした努力の跡を見ることがあるが、あの段階ではデジタルがあればずい分便利だったのではないだろうか。
本番原稿が、万年筆のインクで原稿の上を滑る、というのは何とも味のあるシーンですけれど。