藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

やってみたら大化けしたり。

[次の世代に]急がば回れ
"継続は力なり"は出典の分からない名言らしいけれど、少し前は「便利屋さん」的な捉え方だったコンビニエンスストアは、今や「コンビニ」という常套句になり、その密着性が昇華して新たな存在になっている。
ほんまもんのコンビニだ。

例えば「災害時の補給拠点」とか
「銀行や役所の出張所的な機能」とか
「ちょっとした八百屋さん」とか
「近場の書店」とか
「うまくて安いコーヒーショップ」とか。
最近では高級品とか健康食品なども求められて、いっときの「よろずやさん」という存在ではない貴重な存在になりつつあるようだ。

都心部でもともかく、地方都市に行っても"コンビニの存在"は際立っている。
周囲数十キロから、若者もファミリーも車で駆けつけて「そこでの生活時間」を楽しんでいる。

無味乾燥に見えた、それこそ自動販売機の延長のような「単なる便利ストア」が、結局は地域に密着した「いろんなサービス拠点」になろうとしている。
そのうち"コンビニ"が、行政や、地域社会や、地域物流の唯一の拠点になる日が来るかもしれない。
いろんな出来事は、自分たちのすぐ目の前で起こっている。
それに気づくか気づかないかは自分次第なんである。

革新性競うコンビニ改革に
 小売業のファミリーマートユニーグループ・ホールディングス経営統合し、ユニー・ファミリーマートホールディングスが発足した。傘下のコンビニは1万8千店を超え、首位のセブン―イレブン・ジャパンに迫る。今後は規模だけでなくアイデアや革新性でも競い合い、生活者に新しい価値を提供してほしい。

 コンビニは食品販売から始まり公共料金の支払いやATM設置など、利便性を軸に商品やサービスの幅を広げ成長してきた。かつては単身男性が主要客だったが、東日本大震災以降は総菜などを求める主婦や高齢者の利用も増えた。

 価格競争とは一線を画すコンビニにとって、現在広がる消費者の節約志向は逆風だ。食品スーパー各社がコンビニに対抗し、新鮮で多種多様な総菜づくりに力を入れ始めたことも脅威となっている。数年前に始めた店頭でのいれ立てコーヒー販売以降、大きなヒット商品も乏しい。

 しかし、まだ掘り起こしていない消費者のニーズは多いはずだ。コンビニの競争力の核は消費者の立場に立った新商品・サービスの開発にある。業界3位となるローソンを含め、大手3社は積極的な挑戦を続けたい。

 日経MJが若者を対象に、コンビニに期待するものを聞いたことがある。上位に入ったのはシャワーブースや昼寝部屋だ。すでに高齢者がいれ立てコーヒーを片手に店内で談笑する光景は見られる。飲食スペースを併設する店も増えた。忙しい人が短時間、立ち寄る店から、快適な時間を過ごす居場所へ。そんな転換も一つの道だ。

 品ぞろえの点でも減塩や減糖、有機栽培品など、健康志向から需要が高まっている食品が、高級スーパーなどに比べまだ少ない。高齢者や生活にゆとりのある層を取りこぼしている可能性は大きい。

 社会のインフラとなったコンビニは、地域コミュニティーへの貢献や人々の健康にも一定の責任を負う。これからの店づくりでは、そうした視点も大切にしたい。