藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

次々と新たな課題が

内科や外科に比べ精神疾患はわかりにくい。
若い人もだが、高齢者の生活にも「精神疾患ケア」は重要になるだろうと思う。
今はそうしたことが「ケアの対象になっていない」段階だろう。
認知症が急増するこれからに必要な分野に違いない。

精神科の訪問看護は医療機器などの初期費用が多くかからない。
(中略)
訪問看護の関連事業として、退院した患者への住宅紹介も手掛ける。
入院していた精神疾患の患者が新たに住居を探す際には、大家から難色を示されることも多い。
そこでN・フィールドがあらかじめ受け入れ可能な住居を確保し、患者に月数千円を上乗せして貸し出す。入居後は訪問看護サービスを提供することが多い。

これからはこうした「高齢者にとって継ぎ目のない支援」こそが望まれるだろう。
「入院したら終わり」
「退院したら終わり」
「施設に入ったら終わり」ではない。

日本は「高齢者のケアをどこまでシステム化」できるのか。

世界に先駆けての課題が示されていると思う。
この挑戦に現役世代としてなんとか応えたいと思っている。

1位 N・フィールド 訪問看護精神疾患ケア
N・フィールドは精神疾患を抱える患者の訪問看護を手掛ける。主治医などの方針のもと、看護師が患者の自宅に出向き、薬の服用状況や生活の状況などを確認。病気からの着実な回復につなげる。拠点は全国に約190と5年間で5倍強に拡大しており、利用者は約1万人に達する。

「薬は飲んでいますか。夜は眠れていますか」。N・フィールドの看護師は1日に平均4〜5件の患者の元を訪れる。統合失調症鬱病といった病気で治療を続ける人たちだ。
身体の不調と異なり、精神疾患の患者は自分の病気の状態を把握しづらい面がある。そのため自分の判断で服薬を止めてしまい、状態を再び悪化させてしまうことが多い。訪問した看護師は薬の服用を確認するほか、生活面などの相談にも応じて患者の回復を支援する役割を担う。
訪問看護は主治医などの方針に基づく。原則として公的な医療保険介護保険の対象となる。N・フィールドには1件の訪問につき約9000円が入る。「看護師1人が1日あたり3件回ると原価が回収できる」(久保明専務)という。
N・フィールドは元社長の野口和輝氏が2003年に設立した。野口氏は精神科の看護師としての勤務経験から、在宅治療を支援する訪問看護の重要性に着目。徐々に利用者を増やし13年に上場した。
精神科の訪問看護は医療機器などの初期費用が多くかからない。上場後は積極的に拠点を広げており、16年には60拠点を開設した。売上高は17年12月期で80億円と、3年前の2.7倍に増えた。
訪問看護の関連事業として、退院した患者への住宅紹介も手掛ける。入院していた精神疾患の患者が新たに住居を探す際には、大家から難色を示されることも多い。そこでN・フィールドがあらかじめ受け入れ可能な住居を確保し、患者に月数千円を上乗せして貸し出す。入居後は訪問看護サービスを提供することが多い。
今後は拠点を拡大するペースを年25カ所程度に緩め、訪問する看護師の教育に力を入れる。「急速に拠点を増やしたため、精神科での勤務経験がない人が増えた」(久保専務)ためだ。経験の長い看護師が講師となり、専門的な知識を身につける。
積極的な拠点展開による投資がかさみ、直近の利益の伸びは鈍い。だが、海外投資家の保有比率は42%台と、3年前に比べて21ポイント強上昇した。久保専務は「日本に比べて精神疾患への理解があり、海外投資家は事業への理解が早い」と話す。潜在的な市場が大きく競合する企業も少ないといった点も、中長期的な成長期待につながっているようだ。