藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

出せる時には出せ。

例えば、大事なものを自分が持っていて、それを「出し惜しみ」しているうちに"旬が過ぎて"しまうこと。

仕事でも。
恋愛でも。
外交でも。

つまり「コミュニケーションの鉄則」だと思う。

例えば、世界で取れにくい「レアメタル」を出し惜しみしていたら、たちまち「代替素材」が取って代わってしまった。とか。

地の運、とか。
天の運、とか。
時の運、とか。

昔から言われてきたことだが、そういうことって確かにあると思う。
だから。
だから「変に出し惜しみ」してはいけない。
だからと言って「常に全力で。素で行こう」ということではないかもしれないけれど。
けれど「出せるのに出さない」という戦略が奏功したのは聞いたことがない。
というか「失敗」ばかりを耳にする。

恋愛だってどうもそうだ。
「出せるうちに、目一杯で」というのが結果につながるのではないだろうか。

家電や日用品、国内生産回帰じわり 逆輸入、1年半で13%減 アジアで人件費増

 企業が家電や日用品などの生産を国内に戻す動きが出ている。日本企業が海外の現地法人から輸入する製品の金額は1年半前より13%減り、国内に出回る消費財のうち輸入品の占める割合も下がってきた。円安と中国の人件費上昇で、海外製品のコスト面での強みが薄れている。国内工場を生かして製品の競争力を高める企業もあり、生産の過度な海外移転に歯止めがかかってきた。

 経済産業省の統計に、日系企業の海外法人が日本に製品を出荷する「逆輸入」の売上高がある。過去1年間をさかのぼって平均すると、2017年1〜3月は2兆5926億円。ピークの15年7〜9月から3867億円減っている。国内に出回る消費財のうち輸入品の割合を示す「輸入依存度」も、今年6月はピークの16年3月より5%下がった。

 国内で流通する輸入品は減っており、海外企業に国内市場を奪われているわけではない。日本企業が逆輸入から国内生産に回帰しているのは、アジアで人件費が上がっているためだ。

 日本貿易振興機構によると、中国の主要都市の一般工の月給は5年で2〜3割上がった。今年1〜3月の中国からの逆輸入は1兆915億円で、1年半前より18%減。中国産の比率は42%と、50%だった5年前より低下している。

 賃上げはアジア各国に広がる。マレーシアの主要産業で働く労働者でつくる有力労組は、18年の最低賃金を1.5倍に引き上げるよう要求した。

 逆輸入の減少のうち6割は、大手による生産移転が進んできた家電などの電気機械だ。JVCケンウッドは15年末に国内向けカーナビの一部をインドネシアや中国の工場から長野県伊那市の生産拠点に移管。それまではカーナビのほぼ全量を海外工場で生産していた。

 為替の動きに左右されにくい経営も国内生産の重視につながる。キヤノンは16年12月期の国内生産比率が56%。カメラ生産で主力の大分工場で自動化を進め、今後は6割まで高める計画を持つ。

 単価が安くアジア生産が盛んな日用品でも、国内品を見直す動きがある。100円ショップ「ダイソー」を手掛ける大創産業広島県東広島市)は「雑貨はほどんどが海外品だったが、国内品を増やしていく」。アイリスオーヤマ仙台市)は約100億円を投じ、18年1月をめどに茨城県発光ダイオード(LED)照明の新工場を稼働する。東京五輪を控えた首都圏の需要を見込む。

 日本は国内市場の大きな伸びは期待できない。国内工場での投資は、アジア全体で見た最適生産の一部ともいえる。カシオ計算機山形県に高級腕時計の工場を新設するのは、新工場への生産集約で空く建屋にアジア拠点の管理機能を置くことも目的の一つだ。

 大和総研の長内智シニアエコノミストは「環太平洋経済連携協定(TPP)などが発効すれば海外工場の競争力は高まる。構造的には輸入依存度は高まる方向にある」とみる。