藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

画力の時代

*[次の世代に]自分で描く。
よく真っ白いキャンバスに自由に自分で線を描くようになどと言う。
7つの習慣でいうと1番目の「主体性を発揮する」。
つまり、あらかじめ敷かれたレールの上を行くのではなく「全く何もないところから出発して」自由に動けるということだ。
(昭和の終わりから平成にかけて)自分たちの若い頃と言うと「いくつかの敷かれたレールの上をどのレールに乗るか」「どんなレールがあるのかを探す」ような感覚だったと思う。
けれど今は全然違う感じがする。
もうほとんど敷かれたレールが跡形が薄くなってきて、むしろ自分で行く先を決める色合いのほうがずっと強いのではないだろうか。
つまりより自由になっているのだけれども、レールと言う道筋がない分、不安も強いだろう。

けれど考えてみれば、これほど面白いことってない、とも言える。

どんなに奔放な線でも自分が自由に書いていい。
高度成長期を抜け、沈黙の平成を抜けて、いよいよ本当にそんな時代に入ったのだと思う。
だから若者に「お前はどのレールに乗るのだ」と問うのはもうやめにしよう。
うずまきでも逆戻りでも天と地が逆さまの絵でも、自分の思いをそのままに自由に描いていくのがこれからの時代なのだと思う。
 
年寄りたちは、自分たちの色眼鏡を完全に外す必要があるだろう。