藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

知識の編み直し(1)

*[ウェブ進化論]毎回の発見。

この本を読んでもう四回目になるけれど、ようやくなんとなく「哲学のこれまで」とか「宗教と人間」について骨格がわかるようになってきた気がする。

本の良さというのは「抽象化の程度」と「本筋の主張」というものの相関で決まってくるのではないだろうか。

 

年に何冊もないけれど、そういう本との出会いがあるととても嬉しい。

これが難しい専門書になると「こちらの理解が追いつかない」ことが多いし、また本筋の主張がはっきりしていない本は2度と読む気にならないものだ。

 

その点、本書は「人がいつ、なぜ言語を使うようになったのか?」とか「宗教はなぜ生まれたのか」という普段は全く知らないようなところからの疑問が解き明かされていて、「興味の入り口」が非常に広い。

バンバン刺さってくる。

 

著者の出口さんは、数多の書籍の読書の中からこうした「幹」をつないでいったのだと思うが「どんどん知識を食べながら」どうしたらこんな"思考の骨格"が出来上がるのか不思議な気がする。(もう知の巨人、と称されていますが)

 

しかも自分は「哲学と宗教の関係を概観する」という著書にも初めて出会った。

今まで"モヤモヤしていた部分"が一つすっきりと晴れるような一冊である。

 

何度も読みながら、折に触れて新たな発見について書いてみたいと思っている。