日本人の動き方もずいぶん欧州的になったものだと思う、が。
帰省の列車はかなりの混雑。
いろんな特徴的な現象が。
まず、自由席は満杯。
グリーン車に空きが。
しかも、喫煙者に。
空きが無く、やむなく乗り込む。
喫煙車の悦楽
自分も、昔は喫っていた。
タバコの魔力。
喫煙車は喫煙者の天国と。
乗り込む人たちの、至福の表情。
老いも若きも、まずは一服。
悠然と葉巻を燻らす御仁もいれば、スパスパとチェーンスモークの若者。
現金なもので、自分も最近はタバコの煙に喉がイガイガするのだが。
喫煙車でしばし、感ず。
なにか、「追い立てられし者の楽園」の雰囲気。
皆が、くつろぎ、安寧した表情で、読書したりコーヒーを頼んだり、ビールやウィスキーをちびちびやったり。
車両全体が、何だか「趣味の部屋」のよう。
憩いの場に
昨今、スモーカは肩身が狭い。
タバコのパッケージには、「健康を損なう、だの肺水腫になる可能性が高い、だの」散々だ。
今は道端で喫っていても罰金のご時世。
堂々と、着火して煙をくゆらせられる空間。
その価値はスモーカーにはとても価値があるにちがいない。
そして、その空間に迷い込んだ自分たちは、決してゴホゴホ言ってはならない。
この空間こそ、彼らの聖域なのだ、と。