藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

リピートしない店。

人生での夕餉など、無限にあるわけではない。
後悔のない食事をせよ。

とは先人の言葉。
たしかに、長ければ二-三時間を過ごす場であるから、なるたけ快適、自分に合ったほうがよい。


どうせ行くなら、それほど好きでもないような店でなく、気に入った店に。
そんなことを思い、一見の店、紹介記事のある店などに飛び込むようにしている。
だが、料理が美味いか、
酒が安いか、
というような要素と同等に、その店の接客、とか「居心地」などの占める割り合いが高い。



一勝三敗。

いや、「リピートしたい店」という意味では一勝四敗、一分けくらいだろうか。

予め、価格や評判を聞いていても、なかなか「常用」したい店には行き当たらないものだ。

リピータさえいれば。


そう考えてみると妙なものだ。

「今日の夕食はあの店にいくか」

そう思ってさえもらえればその店は繁盛するのに。

と思うと、巷のお店群はそれほどの努力で運営していないようにも見える。
というか飲食店の経営というのはなかなかに難しいものなのだろう。

店の持つ、味と。
値段と。

それを上回るのが接客か。


素材だけで勝負するのではなく。
値段だけでもなく。
接客だけでもない。


そんな「全方位」の努力を続ける店が、永遠に客を引き寄せる。
飲食店、といのはそんな「最短のサイクル」を体現しているのかもしれない。
実に甘えのない、峻厳な存在である。


そんな店主の店、を探すのが、客の自分側の楽しみなのかもしれない。
一方的な客ではなく。


結局そういうことなのか。