藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自由主義の時代(11)

*[ウェブ進化論]ブームの後へ。
昭和の価値観が「経済成長と所有」だったとすればこれからの価値観は「自由と安定」になるだろう、という話の続き。
 
先日、「"昭和の中"には答えのない時代に、これからのやり方を探そう」ということを書いた。
「年ごろに結婚して」とか「子供は私立に入れて留学させて」とか「大企業に入って安寧に」とかいうこれまでの慣習が、恐らくリセットされようとしている。
 
自分の世代などはそれこそ「何でもランキング時代」の真っ只中だったから、高学歴や大企業に恐ろしいほど人気が集中していたが、今思うとバーゲンセールの渦に飛び込むのと同じで、もう「本当は何が欲しいんだか」を考えずに突っ込んでいくのが当たり前の、そんなある意味"頂点の時代"だったのだと思う。
今思えば滑稽な感じがするくらいだが、
こういう「これまでは当たり前だったもの」が一旦「見直しの対象」になると、空気が変わるのは恐らくかなり早いだろう。
これまでは優先順位が「安定ありき」で、そのためには「一日の大部分を仕事」に費やして然るべき、というのが高度成長の時代だった。

いわば「急カーブで成長していた時代」が水平飛行(あるいは少し高度を下げて)に入り、ようやく「安定」が獲得されてしまうと、今度は「安定のために犠牲にしていた自由」を取り戻す、という"振り子の振り戻し"なのではないかと思う。

この流れはやはり何十年か続くと思う。

自分たちは、それだけ経済的にも豊かになり「その次の夢」へと進んでいるのに違いない。