藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

厳しさと誇りと

*[ウェブ進化論]大変なものが仕事。

不思議なことに「最近調子がいいんです」という会社の人と会ったことがない。

反対に「これからが大変だ」という話は頻繁に耳に入ってくる。

どうも上手くいっていることは、あまり他人には言うものではない、という謙遜の習慣が日本人にはあるようだ。

それはともかく。

 

コロナ禍もあって「飲食業というのは大変だ」と特に言われるようになった。

経営者に聞くと「もともと大変だったものが、ひどく大変になったという話」とのこと。

商売というのは厳しいものだ。

ところが別の業種の人に聞くと「アパレルはもっと大変だ」という。

彼曰く「飲食は毎日必要だが、服は毎日は買わない」という。

なるほどだ。

けれどまた人はいう。

「ゲームの世界は大変だ。莫大な開発費をかけても外すことが多い」と。

さらには「投資の世界は大変だ。三年かけて得た利益が三日でなくなる」という人もいる。

世の中は「大変な仕事」で溢れている。

そしてそんな大変な仕事を、なんとかこなしてみんなが生きている。

某有名ホテルに勤める友人が言う。

「10年かけた信用を失うのは、たった10秒のこともある。そして信用を取り戻すのにはまた10年かかる」。

 

彼の"仕事のプライド"が滲んでいた。